パクス・ヒュマーナ1 | ヤメ証しんきちのブログ

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元JW2世のしんきちです。
これまでの半生を振り返って整理するためのブログです。
書きたいことをすべて書いてしまったら更新を停める予定です。
共感してもらえたり、誰かの参考になったりしたらいいなと思います。

しばらく前にNHKで「パクス・ヒュマーナ~平和という‟奇跡”~」という番組が放送されました。

 

前半は「神のための戦争 人のための平和」というテーマでキリスト教とイスラム教の戦争を10年間休止させることができた
フェデリコ2世(フリードリヒ2世)という人物にスポットが当てられました。

その戦争は神聖ローマ帝国による十字軍の遠征です。

教皇ウルバヌス2世は「これはキリストからの命令だ。戦争に参加せよ。異教徒どもとの戦で命を落としたものはみな生前の罪を許されるだろう」と言って兵士を送り出したそうです。

神、そしてキリストの名の下に殺戮が行われたのです。

 

いつだったか覚えていませんが私がまだ現役バリバリの時に、「終わりが近づくにつれ、組織の指示が変わることがあります。納得できないことがあっても、自分の理解に頼ることなく従え」というのが研究記事か何かで書かれていました。

その時、違和感ばかりか少し空恐ろしいものを感じました。

 

オウム真理教によるサリン事件が思い浮かんだんです。

サリン事件が起きたのは小学校高学年の時で、非常に強く記憶に残っています。

同じようなことをさせられるんじゃないかって不安に思いました。

 

「さあ、ハルマゲドンが始まりました。これは統治体を通して神様からの指示です。エホバの証人でない人を〇せ。」

 

こんな指示が出されるんじゃないかって思ってしまったのです。

 

「モーセが十戒を携えてシナイ山を降りたとき、偶像崇拝をしていた民を滅ぼすためこう指示されました。『あなた方は各々剣を帯び…各々自分の兄弟を,各々自分の仲間を,各々自分の近しい者を殺せ』(出エジプト32:27)王なるキリストが剣を取り、神に従わない者たちを滅ぼす時が来ました。キリストに従うものは剣を取り、あなた方を刑執行の代理者と任命されました。さあ、各々自分の近しいものを殺せ。」

 

こんな手紙が統治体から来るんじゃないかって思ったんです。

 

もちろん、殺人もテロ行為も法律で禁止されていますが、法律を守るのは信仰の許す範囲内という相対的なものでした。

なので、禁令下でも宣べ伝えるわけだし、法律と組織の指示が相反するときは、「人間より神に従う」という聖句を根拠に組織の指示を神様の指示として守ることになっていました。

最近は特に組織の指示に従うように繰り返し強調されていますし、当局に捕まることを示唆するような絵や動画も見せられているようです。

見方を変えれば、エホバの証人の活動が禁止されるのではなく、違法行為を行うよう組織から指示されて捕まるとか、違法行為を行った結果エホバの証人の活動が禁止されるとか、そういう可能性もあるわけです。

 

そう考えると「どんなことでも組織に従え」って指示はものすごく恐ろしいことなんですよね。

「いいから石炭をくべなさい!」って言われて笑ってる場合じゃないですよ。

 

NHKの「パクス・ヒュマーナ」という番組では、このフェデリコ2世の足跡を俳優の佐々木蔵之介が辿っていきます。

さすが役者さんです。
当時の人々がどんなだったのか、相手に入り込むんですね。
どんな気持ちだったのか、どういう仕草をしていたか…。

 

聖書の神の名の下に血が流される。

聖書っていったいなんなんだろう。