医療法人の売買
本日もご訪問いただきありがとうございます。
今朝は雷が鳴っていましたが、今は嘘のように晴れ渡っています。
最近、ある医療法人を経営されている先生から、「もうそろそろ引退したいけれど、後継者がいない。どうすればいいのかな」とご相談を受けました。
この場合、選択肢としては法人を解散されるか第三者への承継があります。今回は第三者への承継について考えてみます。
一般的な事業売却の流れは以下の通りです。
1.コンサルタントの決定及び守秘義務契約の締結
2.事業承継(売却)目的の明確化
3.買い手の選定・調査・分析及び候補の選定
4. 資産価値の算定
5.買い手候補と協議開始
6. 売買の諸条件の交渉
7. 基本合意書の締結
8. 買収調査(デューデリシング)の実施
9.最終条件の確定
10.最終契約書の締結
11.資金決済と事業引き継ぎ
このほかに医療法人の売却の特徴として「出資持分の評価」と「医療法に基づく制約」が挙げられます。
① 「出資持分の評価」
医療法人は社員一人に1個の議決権が与えられているのが原則であり、出資持分を多くしても支配権を有することはできません。持分の定めのある医療法人では
② 「医療法に基づく制約」
・医療法54条・・・医療法人の配当禁止
・医療法41条・・・医療法人は必要な資産を保有しなければならない
以上のように、医療法人の第三者への事業承継は相当の時間と高度の専門知識が要求されます。
今回ご相談を受けた先生には、専門家をご紹介しましたが買い手の選定に時間がかかっているようでまだまだ決まりそうにありません。引退したくてもなかなかできずに困っておられます。事業承継までには少なくも今から5年はかかりそうです。
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