やっと秋らしくなってきた・・・?

確かに、夜が長くなったし、新米も出荷されるようになった。

ひなたのブログによると

レコーディング、秋ツアーはあるけど

割とのんびりできる時間が多いらしい。

メンバーたちは、ここらへんで夏の疲れを癒して

年末のラストスパートへ向かって、各自調整に励んでほしい。

特に、彩花は体調不良で欠席中に

ラジオのレギュラー番組が"いったん"終了になってしまったので

複雑な思いを抱えてしまったのではないだろうか。

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「もしも、あの時に戻れるなら、

今とは違う別の道を歩んでいただろう」

 

こう考えないような人は、いるだろうか?

もちろん、生まれ変わっても今の自分がいい、という人もいるだろう。

「悔いのない人生を送りたい」と誰もが願うけど、

人生は、振り返ってみれば、後悔だらけだ。

 

星名美怜は、アイドルになる前に"夢"があった。

それが「東大に入って医者になる」というのは、有名な話だ。

 

"女医"とアイドル。

そのイメージは、かなり隔たりがある。

共通しているのは、こじつけっぽくなるけれども

「人を癒すことができる」ことだと思う。

 

医者は、獣医ではない限り、

人と直接触れ合う仕事である。患者と直接向き合う仕事である。

 

アイドルも、直接人と向き合い、直接人と触れ合う仕事である。

もしかすると、医者以上に、人を癒せるかもしれない。

 

美怜ちゃんは、スカウトされて、間もなくエビ中メンバーになった。

他の練習生と仲良くなる暇もなく、いきなり送り込まれたような感じだった。

しかし、同期生が3人いて、その一人が、松野莉奈だった。

そして、加入がたった1ヵ月だけ早かった、廣田あいかとは、気が合った。

 

とにかく、与えられた仕事を、頑張ろうとガムシャラに、ガツガツとしていたそうだ。

おかげで、グループ内でどんどん頭角を現すようになる。

そんな美怜ちゃんを、快く思わないメンバーもいたそうだが

歌ったり踊ったりするのが楽しいし、ファンに褒めてもらえるのがうれしくて

「部活動ってこんな感じだろうな」という手ごたえを感じつつ、活動を続けることができた。

 

メジャーデビューを経て、

エビ中には、勢いがあった。美怜ちゃんは勢いに乗るのが得意だ。

グループがプロっぽくなればなるほど、

美怜ちゃんには、前に出るチャンスが増えていった感がある。

 

見た目の愛らしさ。可愛いハイトーンボイス。

ハツラツとしたパフォーマンス。

いつの間にか「360度どこから見てもアイドル」と名乗っていた。

ザ・アイドル=星名美怜 の図式が成り立っていた。

 

アイドルとしての星名美怜には、瑕疵はなかった。

瑕疵はなかったのであるが、

もし美怜ちゃんがアイドルを「部活動」という意識で捉えていたなら

普段は、普通の女の子と同じ、と考えても当然である。

 

結果として、美怜ちゃんにとって"普通"のことが、

"プロ意識の欠如"として世間に知れてしまった。

そしてグループに少なからず迷惑をかけてしまう。

あの温厚な小林歌穂が激怒するくらいに。

 

それでも、美怜ちゃんの存在は

かけた迷惑以上に、大きかった。

やっぱりエビ中には、星名美怜がいてほしい。

メンバーも、スタッフも、みんな美怜ちゃんが大好きなのだ。

 

学業と仕事の両立を頑張っている。

エビ中のプロモーションに

メディアに登場したり全国各地を回っている。

ファッション・コスメの最先端を追求すべく

情報発信にも余念がない。

 

アイドルだけど、普通の"今どきの女の子"の感覚も持ち合わせている。

それは今のエビ中にとっては貴重な存在だ。

"学業優先"のため、グループから転校という道を選んだメンバーもいる中で

「どちらか」ではなく、「どっちも」できるんだ、ということを身を持って証明したい。

それが、美怜ちゃんの言う「革命」の意味なのかもしれない。

 

この「革命」が志半ばで、潰える寸前だった。

昨年のクリスマスイブの転落事故。

「脳挫傷、左側頭部骨折、および外傷性くも膜下出血」

この診断を知った時、背筋が凍った。

本当に、生きていてくれて、よかった。

 

美怜ちゃんに、明るい笑顔が戻ったこと。

何気ない日常を過ごせること。

またステージに戻ってこれたこと。

 

ここから、革命の"第2章"が始まった。

 

美怜ちゃんの座右の銘:

You live only once. 「人生は一度きり」

すなわち、「悔いなく生きる」ことだ。

 

死ぬかもしれない経験をして

改めて噛み締めたこの言葉。

 

「もしも、生まれ変わったとしても、私は"星名美怜"で生きる」

 

来月には、22歳になる。

革命は、さらに加速する。