生まれ変わった、新生・私立恵比寿中学と言っていいんじゃないか、と思うがどうだろう?
廣田あいかが転校して、日付が変わりわずか24時間も経っていないのに、
昨日と同じ舞台に立っているのに、昨日と同じ『シンガロン・シンガソン』を歌っているのに、
「6人」のエビ中は、言わば、「脱皮」していた。「昨日」という古い殻を脱ぎ去っていた。
黒地に白い文字で"Ebichu pride"とだけ書いてあるシンプルなステージ。月や星や虹などで
カラフルに飾られていたステージから一変して、モノクロームの黒と白の世界。
お菓子のような甘ったるい空気は、そこにはない。
ビジョンにメンバーの引き締まった表情が次々と映し出される。不安はある。緊張もある。
だけど、もうここまで来たら後へは退けない。そのために今日まで頑張って来た。
後は、もう観る人の判断に委ねる。6人となったエビ中を「ジャッジ」して欲しい。
そして始まった1曲目が、昨日のラスト曲であった『シンガロン~』だった。「7人」の記憶が
まだ新しいこの曲を、よりによって今一番「違和感」を感じさせてしまうような曲を、あえて
1曲目に選択するとは・・・ これは自分が思うに、「自信」でもあり「自虐」でもあると。
「カッコつけるつもりはない。ぜひ見比べて聴き比べて何かを感じて欲しい」
こういうエビ中のバカ正直さ、自分は大好きである。
『ロック・リー』『未確認~』『ハイタテキ!』といったシングル曲に加え、『チャイム』や
『エビ中一週間』といった初期の名曲を繰り出したり、『エビクラシ―』以降の新しい曲も
惜しみなく織り交ぜてくれたセットリストで、現在のオールタイムベストと呼べる内容だった
のではないか。
唯一、6人になってから初めて歌う新曲『響(ひびき)』が初披露されたが、エビ中の楽曲は
聴く人のはもちろん、歌う側の心まで励まし勇気づける力を持っている。「この曲に救われた」
というのはファミリーだけではない。メンバーも何度も救われたのではないだろうか。
実は、「大学芸会」に参加するのは初めてで、曲間のワクワクさせるような展開や、照明、
映像、レーザー、火炎などの演出が近未来的に(自分が知らないだけかもしれないが)
鮮やかでサイリウムの光の洪水と相まって夢のような空間を生み出していた。まさに圧巻
だった。
MCで、彩花が感極まったのか、涙ぐみながら「負けたくない。絶対負けない!」と、
『涙は似合わない』 けれども思わず泣いてしまった。彩花に泣かれるとたまらなくなる。
そして、『スーパーヒーロー』 初めて生で聴けて、しかも歌っている6人の顔が一人ずつ
ビジョンに大きく映し出される演出に、これまた涙があふれてしまった。
少し涙しても 強く信じたいな 今ここがスタートライン
2018年始めの一歩は、『永遠に中学生』で幕を閉じた。
Ebichu pride とは、今を精一杯生きること、なのだと思う。
また今年も、エビ中の「激闘」が始まる。
何が起こるかはわからない。
でも、確かなのは、今年も笑わせられ、泣かされること。
3月に予定されたイベントに、地元川崎が入っていてよかった。正月早々縁起がいいわい。
ちなみに、公式パンフレットの各メンバーのソングセレクションで、一番自分の好みに
近いのは真山セレクションでした。