特にブログに綴るような日常なんてないので、久々だけど、レッツ・レビュー。


オタな友人から、おすすめとして乙女ゲー3本借りたんですよ。

「風色サーフ」「リトルアンカー」「緋色の欠片」


当初はそこまで期待してなかったんですが、超はしゃぎまくれるほど萌えました。


では、風色サーフレビュー。


ちなみに、激しくネタバレです。嫌な人はプリーズ・リターン。

一応ネタバレ箇所は反転してある、つもり。








まずはざっとあらすじを。


主人公エリカ=アレーニアは、「神の腕」とも呼ばれた天才自動車整備士を父に持つ17歳。

ある日、年老いた父のもとに届いた徴兵令。しかも慣れない飛行機整備士。

ムリはさせまいと、自らが軍へ入ることを決意。


かつて、シュレスベルク帝国の一部であった、ユクトランド王国。

独立国家として成功し発展しますが、それをよく思わない帝国が、王国を再度自国に吸収すべく、戦争をしかけてくる、というストーリー。


ヒロイン・エリカがユクトランド王国独立小隊に、初の女性整備士として入隊するところからスタート。

女子供である事に落胆されたりバカにされたり差別されたりしながらも、健気に前向きにがんばっていきます。


序盤は戦争もまだなく、軍隊とは名ばかりの学校のようなほのぼのムードのなか、特定のキャラクターとの交流を深めていきます。


攻略キャラは全部で7人。隠しが1人。

物語は全10章で構成され、3章までが共通、4章からはルカ&コリン&クラウスルート、オズウェル&アレックルート、セルジュ&ヨハンルートの3ルートに分岐後、8章から各個人ルートに入ります。


EDはそれぞれ2種類ずつ。ハッピーとバッド。隠しキャラのみハッピーエンドだけです。


既読スキップすれば、大体キャラ1人に4時間前後??まあ妥当な長さかと。

ストーリー展開的には、パターン化してる感も多少ありましたが、そこは「ストーリー重視、世界観重視」と自負するだけあり、素晴らしかったと思います。


キャラ毎につくりが手抜き?になるひいき的な部分は、この際しょうがないですかね・・・・。











ルカ=フォルゴーレ CV.阿部敦


エリカと同期入隊の新人パイロット。

最初から割りと友好的な感じで、優しく真面目なお坊ちゃまです。

それもそのはず。実はユクトランド王国の第三王子


まあ色々あって、最終的に彼が王位を継がなくてはいけないはめになるんですが

ラスト手前、二人で飛行機に乗って空を飛ぶシーンは切なかったです。

唯一の同期ということもあり、終始ふたりが「対等」な感じはよかったです。


途中、ルカがエリカに対し劣等感を感じて、「僕なんかじゃ彼女につりあわない」的な発言で引いてしまう場面があるのですが、そこを先輩パイロットのコリンが


それを言うなら、オマエじゃなくてエリカちゃんのほうだろ。彼女は平民出身なんだ


と叱責する場面が好きです。(マニアック)


まあ話も彼も結構すてきな感じでよかったのですが。

残念なのはハッピーエンド。ハッピーじゃなくない???


公式ファンブックにて、書き下ろしでエンディングのその後が描かれてるんですが、これは絶対本編に組み込むべきだったと。

公式HPの人気投票で、主役のくせにベスト5に入れなかったのは、多分このEDのせいだと思うぞ~。

あと、バッドEDが切ないというよりも、悲惨、という感じだったのも大きいと思います。




オズウェル=アグスタ=ウエストランド CV.前野智昭


エリカの同僚であり、先輩の整備士。

口も態度も悪く、エリカを女というだけで認めず、序盤は厭味の嵐。

ここまで冷たくあたる必要あるのか??ってなもんです。


ただ彼は最強のツンデレキャラなので、人気投票では文句なしの1位でした。

当然、私も1位です(笑)

ここまでキャラを愛せるのか!?というくらい、久々に大ヒット。


オズウェルは最初は冷たいんですが、エリカの一生懸命さを認め、徐々に心を開いてくれます。

仲良くなったあとといったらもう・・・!!!!!!!

同じ飛行機好きの整備士同士、一番お似合いな二人に見えました。



怪我をし、命の危機をさまようエリカを介抱し、励ますシーンなんてたまりません。

彼にあんなふうにしてもらえるなら、腕を撃たれるくらい耐えられると思います。爆


ハッピーもすごくいい感じに終わったし、彼の設定もよかったし、キャラもいいし、声もあっていました。


ただバッドが・・・・・・。

もうあまりにも悲痛すぎて、号泣です。正直、見てられませんでした。

あの告白は・・・・・・ないよ。

私がエリカなら、多分生きていけないと思います。


オマエを好きになって変わったよ。強くなったし・・・・・弱くなった


でもハッピーEDよりバッドのがリアリティあります。オズウェルの真骨頂はバッド。

ぜひ未プレイの人は!!ぜひ!!!




コリン=グレイディーア CV.浜田賢二


ルカの先輩パイロット。腕前は優秀。女好きでカルイ雰囲気。

とまあお約束のキャラです。


彼は当初全然興味なくて、全クリのために半分仕方なく攻略しだしたんですが。

超なめてました。


・・・・結構いい!!!!!!!!!!!!


コリンには帝国のスパイ容疑がかけられるんですが、ストーリーに無駄がなく、キャラも立っていたし。

ルカ編と多少かぶるところはあるんですが、違う展開になっているし。


何より、彼にだけ朝チュンシーンがありました。

萌える、を通り越してびっくりしました。

アダルト作品じゃないし、そういうニュアンスや表現もないのに、朝チュンすぎて、プレイしててオロオロした。笑


ルカ、オズウェルとバッドが重い人たちのあとだけに、相当辛いバッドを想像してたんですが、予想より悲痛じゃなくて安心しました。


ハッピーは萌えるしGOOD!お気に入りキャラです。声も、浜田さんバッチリ。




クラウス=ウーデット CV.藤原啓二


小隊の副指令。厳格で、みんなから恐れられている。親父キャラその1。

大抵はルカあたりのポジションが担う「遠い過去の思い出の貴方」キャラは、風色サーフの場合クラウスさんです。

エリカにとっては、幼い頃に憧れていた優しいおじさん


まあ足長おじさんとか紫の薔薇の人とか(どっちも全然違うけど)、そんな感じです

48歳と17歳なんて、軽くどころか大分犯罪な年齢差ですが、そこはやはり倫理的に解釈したのでしょうか。


ハッピーED、全然ハッピーじゃない。


え!!!???みたいな展開で終わります。これは、正直ないと思う。

でも、ストーリー展開的にはすごくアリというか・・・・。

乙女ゲーというより、ノベルですね。ストーリーが立っている。

最初は本当驚いたけど、ハッピーには色々な形があるというか・・・・。

クラウスEDだけ、ナレーションのセリフで終わっていくんですが。

最後の1説で、エリカは幸せなんだということが伝わってきました。伝わってきて、すごく泣けた。

それまでは有り得ないと思ってたけど、こういうのもあるなと。

こういうのも幸せなんだなと。


自分が主人公というよりは、エリカ=アレーニアの物語を読んでいるようなゲームですね。


ちなみに声ですが、「なんだ、しんちゃんのパパじゃん」と侮ってはいけません。笑

最初はクレしんじゃな・・・と思ってましたが、今じゃクラウスの声は藤原さん以外にはないと思ってます。




アレック=ユーティライネン CV.小山力也


補給班のトラック運転手。

男性に囲まれた過酷な環境下で、女ながら頑張るエリカを心配してくれる優しい男性。

ちなみに、親父キャラ2。でも38歳には見えないほど見た目が若々しい。


多分もっと若くてもいいんでしょうが、おそらく彼の過去を踏まえた上で、この年にせざるをえなかったのではと。

要するに、過去に色々背負ったキャラです。


でも、優しくて思いやりがあって大人で本当にステキな人。

小山さんの声もピッタリで、本当に癒されます。

ストーリー展開も、彼の過去もちゃんと納得させられるものがあったし、全然問題はないと思う。


残念なのは、EDがあっさりしすぎていること。

一応ハッピーですが、若干オズウェルに美味しいとこ持ってかれた感が否めません。笑


あと、クラウスにもいえることですが、バッドは一瞬です。一瞬で終わる。

哀しい話は嫌なのでいいんですが、ルカやオズウェルと比較したときにバッドEDにあまりドラマチックがなくて残念でした。




セルジュ=フォンク CV.代永翼


エリカの属する小隊がある街にて、フォンク亭というごはん屋さんを家族で営む少年。

唯一の年下キャラです。

飛行機が大好きで、女性かつ年が近いのに飛行機整備士としてがんばるエリカを尊敬し「姉ちゃん」と慕ってきます。


若干、エリカを「エリカ姉ちゃん」と呼ぶようになるまでのくだりにわざとらしさを感じるのですが、まあそこはご愛嬌。

年下キャラらしく、意地っ張りだったり見栄っ張りだったり大人ぶったり素直だったり可愛かったりと、年下キャラの基本は一応全て抑えてます。

多少子供すぎる気もしますが・・・・。多分16歳なんて実際はこんなもんかと。


彼には3歳上のサラというお姉さんがいて、私自身もサラは好きな脇キャラなんですが。

セルジュルートでは、再び始まった戦争の惨禍に巻き込まれ、サラを含むセルジュの家族は皆セルジュを残して亡くなってしまう。

もうあとはひたすら暗い話を突っ走っていきます。

年下キャラだから、ほのぼのとしたおままごとみたいな恋愛を想定していたんですが、そういうのを期待されてる方は裏切られる形になるかと。

正直、全く予想していなかった展開だし、今までにないストーリー運びで斬新でした。

萌えるとかでなくてね。


彼はプレイ中はそこまでだったんですが、EDで落ちました。

オトナになってたCGがかっこよかったというのもそうなんですが、あれだけ本編でどん底だったのに、EDでは未来ある逞しい青年になっていて。

思わずエリカになってもいいと思えるくらいね。笑 よいEDでした。




ヨハン=レーヴェンハルト CV.日野聡


エリカが街で偶然出会う旅人の青年。どうやら人探しをしているらしい。

とりあえず街に滞在することになり、ひょんな縁でフォンク亭に居候することに。

というキャラです。

彼も、コリンに続いて当初は全く期待していないキャラでした。


そ れ が 


ほんっっっっっっとーーーーーーーーーーーによかったです。

いい意味で裏切られた。ヨハンはやばすぎる。よすぎる。





彼の正体は実は、先の世界大戦にて敵撃墜数80機という神がかった記録を持つ、帝国のエースパイロット、グリュンフォイエル。


ヨハンを最後の方に攻略したこともあり、グリュンフォイエルに対しては私も苦々しい想いを抱いてました。

というのも、他キャラの話でもほぼ確実にグリュンフォイエルの名が登場し、クライマックスでは激しい空での攻防を繰り広げ、キャラたちをバッドEDへと誘う悪役だったからです。

とある方のEDでは、エリカ自身も彼の手にかかって命を落としていきます。


だからなんとなく勝手なイメージで、グリュンフォイエル=冷酷でクールな軍人 と思い込んでいて・・・。


ヨハンは、素直で天然で、本当にステキないい人なんですね。だから全然、攻略するまで気づかなかった。

もう衝撃的でした。


彼のルートでは、アレックさんがいい味を出してくれます。

ヨハンの正体を知り、敵同士だからと別れの道をいくことになる二人。

思い出の場所で別れの言葉を交わすんですが、それがなんとも・・・・・。

で、そのときのヨハンの言葉の真意を解説してくれるアレックさんも・・・・・!!!


帝国の皇女エルネスティーネ様も大分でばってくるんですが、彼女が語る、エースパイロット・ヨハン。

帝国の軍人たちと、お飾りとして祭り上げられたエースとしてのヨハン。

フォンク家とヨハンの哀しきつながりや、別れ際のヨハンとセルジュの会話。


もう随所に泣けるところが。捕らわれの身となったヨハンに掴みかかるセルジュのシーンもやばいです。


エリカが魅力的なキャラクターだったのも、ヨハン編の素晴らしさに一躍かっているかと。

他の乙女ゲーでは、「なんでこんな女がもてるんだ?」というような謎キャラが多い中、エリカは厭味のない、強さを秘めたキャラで、とても魅力的でした。

だから、ヨハンが惹かれるのもわかるよ、という。


ハッピーEDは希望ある終わり方でよかったのですが、実は私はバッドのが好きです。

愛した人との悲恋は、こうであってほしいよ。


見せしめとしての処刑が決まったヨハンの下へ駆けつけるエリカ。処刑される寸前のヨハンに駆け寄り

「私も連れて行ってよ」

と言って、二人で微笑みあう。


せつなーい!!!!!!!!!!!!

全てが切なすぎる。


正直ドンピシャです。あれだけ激しかったオズウェルへの愛が揺らぐぐらいよかったです。




隠しキャラ:ティノ・アンサルド CV.大川透


オズウェルとアレック攻略後、ルート開きます。

軍内で唯一の民間人のコックさん。元々はフォンク亭で住み込みで働いていた。


最初は全然期待してませんでした。

でも彼も、いい意味で期待を裏切ってくれるキャラに。


まず萌える!!!年齢差のある親父なのに萌える!!!

キャラ設定もシナリオもしっかりしてるし、EDもすごくよかったし。


彼については多くは語りません。他のキャラよりシナリオも短めでEDも1種。

CGも少ないし、ときめきイベントも全然ないけど、それでも萌えます。

エリカとのEDは最高でした。





全体的な評価としては、多少思う部分がないこともないんですが、☆は4.5!

5つ星にしたいとこですが、あんまり高評価にするとなんかそのときのテンションで褒めてるだけみたいな気がして来るので。笑


でも、私にとっては文句なしです。久々に満足いく乙女ゲーでした。

多少、EDがあっさりめかな?とは思ったけど。


巷じゃあ絵が受け付けない、という意見が多かったようですが、私は気になりませんでした。

若干、ルカの驚いた表情が、アパシーのキャラとかぶるくらいで。笑

むしろ、私は好きなタイプの画風です。ラッセルピュアの次回作も富士丸さんがいいな。


声も、全員バッチリあってました。

今回で、前野智昭さん、浜田賢二さんのファンになったし、藤原さんのよさを再認識しました。

日野聡という偉大な御方の実力にも、ようやく気づけました。笑


OPとEDは全編英語歌詞。斬新すぎる。笑

でも、悪くないと思います。

爽やかな感じが作品とあってました。


また、「風色サーフ」というタイトルもいい!!!


私的シナリオランキングは以下の通り。


1位 ヨハン

2位 オズウェル

3位 隠しキャラ

4位 コリン

5位 ルカ

6位 アレック

7位 クラウス

8位 セルジュ


キャラクターランキング


1位 オズウェル

2位 ヨハン

3位 アレック

4位 隠しキャラ

5位 コリン

6位 ルカ

7位 クラウス

8位 セルジュ


あとはサブキャラ!

サブキャラもみんな魅力的でしたよ♪


私的に、カレン(CV.小野涼子)の可愛さがたまりません。最強のツインテール。通信兵。センスのいい私服!笑

カレンとトゥーフォンのCPがやばいです。


エリカを厳しくも温かく見守る整備班班長のナカジマ親方、補給班班長ドゥニさん、防衛分隊隊長フランツさん、コリン編で大活躍だった衛生兵アリサ(CV.豊崎愛生)、フォンク亭看板娘サラも、すごくすごく!!魅力的だったし。


何より、ロビュの白薔薇と呼ばれる女指令、ルイディナ=リトヴァク様!もたまらない魅力です。


こんなにサブキャラが魅力的なのって珍しいよ・・・・・。




ファンブックも発売中。値段は薄さにしては高めの2600円ですが、中身はいいです。

全キャラ分、書き下ろしのアフターストーリーSSものってるし。


ドラマCDや画集など、リレーショングッズも期待してるんだけど、どうでしょう??


とにかく、ここ最近で一番のおすすめ!!

べた褒めですねー。


でも、ぜひやるべきなおすすめの1作です。