SHIN-COSME 製品担当の田中です。
広報のアキさんから記事の依頼があり、今後も時折記事を書かせて頂きます。
 
今回は表題にもある通り、原液について書かせて頂きます。
原液といえば、全成分表示が義務づけられた20年くらい前に登場し、原液コスメブームを巻き起こしました。
それまでは有効成分配合の化粧品しか無かった中で、プラセンタ100%原液やコラーゲン100%原液など、人気のある成分の原液が登場し人気に火がつき、原液コスメというジャンルが確立されていきました。
ただ、原液に関してコスメユーザーの方達の間で、今も勘違いされていることがあります。
それは、原液というのは原料100%を指している言葉であって、成分100%の意では無いということです。
例えば、プラセンタ100%原液であれば、プラセンタエキスという成分100%ではなく、プラセンタエキスという原料100%という意味なのです。
通常、化粧品は化粧品製造メーカーが原料メーカーから様々な原料を購入し、それらを配合し製造していきます。
その中には、水や基剤、乳化剤や防腐剤、メインで謳う有効成分や使用感をよくするために増粘剤など、作りたいコンセプトに合わせ様々な原料が使用されます。
その中の有効成分と言われる原料を使用して、原液コスメは作られていくのですが、この原料というのは通常、有効成分100%ではないのです。
つまりプラセンタ100%原液といっても、プラセンタエキス100%ではないのです。
実際、プラセンタ100%原液を謳っている製品の全成分(通常、パッケージの裏面に記載されています。)を確認してみて下さい。
水、プラセンタエキス、フェノキシエタノールなどが記載されているはずです。
この全成分表示は、原則として配合量の多い成分から順に記載する決まりがあります。
薬事法ってやつですね。
プラセンタ100%原液を買ったはずなのに、プラセンタエキスよりも水の方が多く入っているんですね。
それはなぜかというと、プラセンタエキスの原料が製造される時点で、水や防腐剤などが既に配合されているからです。
そうして製造されたプラセンタエキス原料を、小分け充填されたものがプラセンタ原液とよばれる物になります。
逆にプラセンタエキス配合化粧品というのは、そのプラセンタエキス原料をさらに水やいろいろな原料に何%か配合された物になります。
長くなってきましたので今回の内容をまとめると、原液というのは原料100%であって、成分100%ということではないのです。
次回はもう少し掘り下げて、わかりやすく原液について説明出来ればと思います。