ブログの更新が滞っておりましたが、漸く書けるようになりました。先月の最終土曜にもお休みをいただいたことと関係がありますが、実は試験を受けておりまして、そのための勉強が忙しかったと言うことが表向きの理由です。単に不精者であると言うことが本当の理由ではありますが…。

今まで漢方のことを皆様にお話して参りましたが、遼寧中医薬大学日本校に3年間通い、今年の春に卒業したまでで、何も資格が無い状態でした。その後半年間の講習会を終えて、先日の試験ということだったのですが、この試験はWHO(国際保険機関)の公認している国際資格を取るためのもので、今回合格して、晴れて『国際中医師A級』となった次第です。この資格は、中国政府の政策に基づき漢方の普及のための資格のようですが、欧米などでも受験可能で、逆に言えば、この資格があればどこの国でも中医師(中国医学を扱う医師)として働けるとのことです。ただし、例えば日本では医師法で処方が出せるのは医師に限られているので、必ずしも処方が出来るわけでは無いと思います。

何はともあれ、無事合格できてホッとしました。日本東洋医学会が認定している漢方専門医とは全く方向性が違い、中国の先生方曰く、こちらが本当の中医学の資格ですが、日本漢方の良さもあり、これからも和中ミックスしてより良い治療を目指して参りたいと思います。

数日間続く雨をもたらした台風が過ぎたらまたすっかり夏ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。

ブログをしばらく更新せず、皆様から沢山お叱りを頂戴しました。


この間、菅総理の唐突な脱原発宣言、なでしこの女子サッカーのワールドカップ優勝などいろいろなことがありました。個人的にも、震災で延期となっていた遼寧中医薬大学付属日本中医薬学院の卒業式があり、大学以来の卒業証書を受け取ってきました。現在は11月下旬のWHO試験を目指して勉強が続いています。

暑いと言えば、今年の夏は約2週間早く始まりました。もしかすると2週間早く秋が来るのではと勝手に思っていますが、先日の台風は、特に西日本では稲の花が受粉する時期に重なっており、今年のお米は不作なのではと心配しています。東北は放射能汚染の話が次々と出てきて、今度はチェックしないで出荷した牛肉が問題になっていますが、稲作も、放射能だけでなく、地震で水路が壊れたり、塩害にあったりで栽培できない地域も多いようですね。北海道では、あられ用ではなくご飯用の稲作に切り替えているそうで、秋にはそれなりの収穫が見込まれると良いのですが、ちょっと心配です。古米を美味しくさせる薬品が出来ているとは言え、薬品付けのお米は食べたくありませんよね。今回の一連の騒動で食の安全性は更に低下しそうな予感がしてなりません。

今年も多摩信用金庫本店での講演が決まりました。1124日とまだまだ先のお話ですが、薬膳による冷え対策についてお話しさせて頂こうと考えています。昨年の分もHPに載せておらず、季節が移ろって状況が刻々と変わっていき、ブログだけでなく漢方の話も書きそびれたままですが、徐々に載せて行く予定ですので、気長にお待ちください。『なでしこ』のようにあきらめずに頑張りますので…。暑いのに、普通の汗ではなく、冷や汗が多いのはなぜなのでしょうか。

前回ブログを書いてから、いつもの事ながら随分と間が空いてしまいました。話題が少し過激というか、偏っていたのですが、それでも患者さんから反響を頂いたりして、少なからず関心をお持ちの方がいるのを知って安心しました。


 と言うのも、ネットで知ったのですが、朝日新聞の世論調査では、原発停止派は11%に過ぎないとか。これってどうなのかと思っていたのですが、どうやら被災地の3県、福島、宮城、岩手は除いての調査であること、電話で200名程度のアンケートであることなどが別のブログに書かれており、相変わらず情報操作のための世論調査結果であることが分かり呆れてしまいました。


 その後、菅総理にしては珍しい英断、『浜岡原発停止』が発動され、中部電力が了承しました。これも、実は裏があって、現在点検中などを除いた稼働可能な15基は動かすのですが、大手マスコミによる『それでは電力が足りない』の大合唱が始まり、基本的には原発は推進、電力料金は値上げ、菅総理および政府の英断により支持率の上昇などがセットになった策略のようです。夏場の電力需要がピークになる前に全面停止して見直したら良いのにと思うのは素人なのでしょうか。


 浜岡原発の耐震設計はマグニチュード8.7までで、津波対策はなし。中部電力の責任者は「マグニチュード9程度なら大丈夫なはず」と会見で述べていましたが、8.7と9はどれくらいの差があるのか分かっているのか、さらに余震が続き、負荷が重なることはどう考えているのか、全くお粗末な原発管理としか言えません。


 それから、各原発のお膝元の自治体の中心人物達は何を子孫に残そうとしているのか理解しているとはとても思えません。


 核廃棄物は現在どれくらい溜まっていて、半永久的に処理が必要なことはお分かりなのでしょうか。さらに、六ヶ所村の再処理施設は稼働できず、プルトニウムを燃やす『もんじゅ』は昨年のトラブルで再起不能、福島3号機や四国の伊方原発のようなプルサーマルも先が見えておらず、このまま使い道のない使用済み燃料をお金をかけて再処理で作りだし、原爆になる以外に使えないものを大量に保有してどうする気なのでしょうか。IAEAの査察の大半は日本が保有しているプルトニウムの管理だそうですが、トンの単位のプルトニウムがどれくらいの危険性を孕んでいるのか。これらのつけは次の世代への置き土産で、自分たちは、近くに保養施設や病院があるから原発は有り難いというような考え方は狂気としか言いようがありません。


 昔、タバコは薬でした。その後、嗜好品、男性のたしなみとなり、吸えて一人前の時代がありました。吸ってむせるようでは「ひよっこ」と言われたものです。以前は国が専売していました。天皇家から下賜された菊のご紋が入ったものもありました。「家のじいちゃんはタバコを吸っても90まで生きていたぞ。」などと言う話がよく聞かれたものです。


 今でも喫煙率は数10%あります。合法で、何処でも手に入って、人前でも子供の近くで吸ってもほとんどの場所では問題なしとされています。


 タバコが原因での死亡数は世界で約500万人/年、受動喫煙による死亡数は約60万人/年、日本人の全部のがんのうちタバコが原因と考えられるものは男性では40%、肺がんに限れば70%。莫大な医療費をかけてこれらを治療し、保険料がそれに充当されています。


 これって原発と同じだとは思いませんか? 電気料金には再処理用の費用も上乗せされて徴収されおり何兆円もの積立金が出来ているそうですが、給料天引きの保険料みたいなものです。電気がふんだんに使えないと暮らしていけないと言っているのは、タバコがないとイライラして駄目ですと同じ事を言っているような気がします。禁煙は良いことであると分かっているだけ、原発よりまだましかも知れません。
 
 でもそろそろ禁原発の時期です。中曽根さん『原発を進めないことは文明ではない』などと言っている状況ではないことを、あなたが知り、あなたが率先して宣言すべきです。喫煙の先にも原発の先にも健康的な文化的な生活が無いと言うことを。


 またまた、暗い話題で恐縮です。