パチスロその⑫-《アイツ》9- | ギャンブル依存症を自覚したボクが書く日記

パチスロその⑫-《アイツ》9-

行きつけの雀荘。
レートはそれほど高くない。
麻雀を、打った。
他に、やることがなかったからだ。


集中ができなかった。
単なる絵合わせ。
ささくれた気持ちが卓上に踊る。
クダラナイ・・・
何が?
意味がない・・・
自分が。


勝ったのか負けたのか・・・
勝てるわけがないから、きっと負けたのだろう。
早々に店を後にしたように思う。


どこに、行こうか。
何を、しようか。

ひどく疲れていた。
休みを欲していた。
家に帰ろう・・・
寝るだけなら、ライフラインは必要ない。
そう考え、ボクは電車に乗り、久しぶりに自分の部屋に向かった。


松屋で290円の豚丼をかきこんで、
コンビニに立ち寄りローソクを買い、
とりあえず家に戻った。
真っ暗な部屋。
ローソクの灯りは、決して幻想的なわけではなく、
自分の現在の立ち位置を
否応なく、突きつけていた。


電気と水道を復活させなきゃ・・・
スロットで勝とうか、麻雀で勝とうか・・・
そんなことを考えながら、
ローソクを消し、ボクは眠りについた。


《アイツ》は眠れているのだろうか――。
そんなことを考えながら。


夏の熱帯夜。
身体にまとわりつく、熱気。
寝苦しい夜が、一刻でも早く過ぎるように
目を瞑っていた。


父親の魂がこの世に戻ってくる
お盆が、すぐそこに迫っていた――。

(つづく)


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