ギャンブル番外編-スリップその②- | ギャンブル依存症を自覚したボクが書く日記

ギャンブル番外編-スリップその②-

麻雀を打ち始め、しばらくして――
ボクは、確信に近い感情を抱いた。
『勝てる!』


麻雀というのは、
メンタルゲームであり、
自らのココロの置き場所が勝負を分ける。
すごく大雑把にいえば、
集中しているか、否か。
それが勝敗を分けることになるのだ。


自らの病理を自覚してからの数ヶ月間、
自らのココロを直視しようとしてきた日々があった。
それは、ココロが置かれている場所を、
常に確認する作業に似ていた。

落ち着いて、場をしっかりと俯瞰して、
その場に我が身を溶け込ませる作業。
感覚と左脳の回路を極力失くし、
直接右脳へと感覚を送り込み、
脊髄からの指令によって腕を動かす――
それが、麻雀で『闘う』ということだとボクは思う。
焦り、欲望、怒り、哀しみ・・・
そんなものは、まったく無用の長物なのである。
淡々と、淡々と、
牌と戯れること。
ボクは、延々とその作業を繰り返した。
ココロに産まれる感情を、殺し続けながら――


大きく息を吐いた。
ボクが使うサイドテーブルには、
千円札がうず高く積まれていた。

疲弊感が全身を包んでた。
それは、決して不快なものではない、
むしろ、心地よささえ感じさせてくれた。
肩や腰の張りすら忘れさせてくれるほどに。


数万円、ボクの所持金は増えていた――


つづく


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