まずは豊島122手目、一手で豊島優勢から互角に戻った「4四香」から。

4八龍の金取りが予想されていたところに、秒で香打ち

康光「さあ、4八龍のときに。。あっ、えっ、あれっ?!」 

豊島76%から。。。

。。一気に互角へ。

藤井123手目、一択の5七玉と桂を取る。

局後の感想「桂を取って頑張れる形になった」(藤井)

康光「あー、こういうの絶対に逃さないですよね、藤井さんは(笑)」

「先手陣も結構寄りにくい形になりましたから。。ただ、後手陣も寄らないです」

ここではまだ"後手陣は固い"との評価。

ただ、二手後に彼は気がつきます。

藤井125手目は、相手の馬を閉じ込める8八歩打。

8一に打った飛車(111手目)が、よく効いてますね~。

- - - - -

そして問題の場面。

豊島126手目、一気に藤井優勢になった場面を迎えます。

豊島は126手目の着手に5分を消費。

AIの最善手は、謎の「3八桂成」。

「私なんかだと9八馬とか引いちゃうんですけど。。」と言っていた康光。

豊島の着手1分前に。。

康光「あ、そうか。でも怖い手がありますね、これは。

康光、3七桂→(7六馬)→3三銀打→(同玉)→4五桂の詰み筋を披露。

山口「だから3八桂成しろって言ってるんですか」

康光「あ、そういうことなんですね。ようやっとわかりました(笑)

ここ、さすがでしたね。3七桂の詰めろに(自力で)気づいたの、誰よりも早かったんじゃないでしょうか。

3七桂を見落とした豊島は(入玉を防ぐため)竜を7筋に移動。

康光「あっ! 7九龍!」

「3七桂一発で寄っちゃったらちょっと。。それを狙ってるかもしれない。。」

評価値は3七桂を指すこと前提で、一気に藤井に傾きました。

ここで画面は藤井のアップに。

ここのAbemaクルー、いい仕事しましたね。

康光「あ、ちょっとこのポーズは危険です。このポーズはなんか発見してる雰囲気が。。

康光「うわああああ、やっぱり。嫌な予感、したんですよ(笑)

 

豊島の4四香から藤井の3七桂まで、わずか10分

本局で最も濃密な10分間がこんなにも輝いたのは、(藤井の指し手に加えて)康光解説の貢献度大。

 

やっぱり解説者のクオリティって大事だなあ、と再認識させられました。