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音響の世界でも「ビンテージ」の価値が高い場合がありますが・・・
希少価値を求める収集家ならわかるが、現用マイクとしてそれは本当に正しい選択なのだろうか。
今回はその結論は保留しますので実態をよく御覧ください。
マイクロホンはスピーカーとは異なり、「エージング」という概念はありません、最高のコンデションであるのは開封の新品にほかならないが・・・
それでも Shure SM57、58でいえば「MADE IN USA」はやっぱり違う!と言う人は多く、高値で取引されている。
筆者自身も半世紀前の個体が何とも深みのある表現をしてくれることを経験している。
その筆者の手元にある1978年購入の個体を資料にして進めます。
(当時57は4万5千円位、58は6万円近い価格、やっと57を手にしたが58には手が届かず)
このSM-57は数年前までビッグバンドPA現場で使っていたうちの1本だがそのころからマイクを振ると中で「コロコロ」音がして気にはなっていた。
(分解して確認した)
SM-57のフロントグリルはいくらネジっても「クルクル」回るだけで外れません。取外しはけっこう難易度が高いがShureの帯シールをきれいにはがせば分解する方法がみつかるかもしれない、分解~修理の自信があれば良いですができるだけ手をつけない方がいいと思いますので、その方法は書きません。
SM-57(ビンテージ)フロント部を分解した様子(加水分解で死骸のようになったスポンジが粉々になって出てきた)
ダイアフラムの接着が剥がれ、レゾネーターキャップで正しい位置に固定はされるが・・・わずかでも開口部が残ればそこから加わるのは「逆相成分」、修復には耳による微妙な判断が必要。
SM57 フロント部構造 (Shure資料より)
(異常事項)
1.フロントスポンジ(Foam Pad)が縮小固化し外れ、粉々に崩れる。
2.ダイアフラムのフチから接着がビリビリ剝がれて来る。
さあこれを見ていかがでしょう、すくなくともこれで出る音は「設計品質」ではないはず。
ビンテージのShureユーザー及び現場を預かる音響デザイナーの皆様はどうお感じになるでしょうか。
(じゃSM-58ではどうなのか)
筆者はビンテージのSM-58を所有していないため、現行品で経年劣化の様子を見てみよう
新しいSM-58
グリルをはずしたところ、たいへん綺麗です。
使い込んだSM-58
ひどい痛み方、ダイアフラムが一部見えて、状況はSM-57と同様です。
音は出るし普通に使えるのですが、どうなんでしょう。
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以上
おしらせ
fetⅡ、fetⅡi、fet3、LZⅡb など、読者のみなさまからのご注文により人気機種の製作領布を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作します)
MEMSマイク使用、話題のProbeⅡおよびFetⅡmemsおよびそのLzタイプも同様にリリースしています。
モノ作り日本もっと元気出せ!
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