- 蝉 - 【 鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身を焦がす 】

 

 

 

ここにいる ここにいるよと

命を削って 泣き叫ぶ

 

それでも叶わず 背落ちして

俺の前で お天道様に腹向けた

 

もがく手足は

どこか俺の恋路を 垣間見るようで

 

 

泣けてきた

 

 

ミンミン ジワジワ ツクツクボウシ

鳴いても 啼いても 泣いてもだ

 

 

だったら

この歌の意味のように

蛍になって

だんまり 決めるか

 

 

いやいや

 

焦がれるほどの この想いは

命を削って伝えてなんぼ

 

 

 

なぁ、蝉さん…  そうやろ

 

 

 

うんうん さてさて

俺もまた 泣き叫ばんばやなと

思ったんやけど

 

俺はまだまだ土の中 で

暗中模索 の

 

 

… 準備中 …

 

 

アカンわ

ひとまず 笑っとくか

 

 

それが出来たら 

鳴かんわな

 

 

 

 

 

なぁ、蝉さん…  そうやろ

 

 

 

 

 

 

 

2017.09.09