私の母方の祖父を
わたしはじーたんと呼んでいました
じーたんは大店の一人息子でしたが
その父、私の曽祖父が遊びが大好きな人で
家業はつぶれ
祖父は親戚一同を転々とする
幼少時代だったそうで
私が生まれた頃は
無口な優しい、でも酒を飲むと
迷惑をかける人
という掛け看板をかけてるような人でした
祖父は私の記憶の限り
孤独な人で
幼心に私は寂しそうな人と
一緒にいなければ
という使命の元、祖父と一緒にいることを
選びましたが
祖父から色んなことを学びました
例えば
チャップリンを一緒に見たのは祖父でした
感想をきくので
とにかくライムライトの曲が
よくわからないけど涙が出る
と伝えると
そうか
と微笑んでくれました
紅の豚が宮崎駿の映画で一番感動した!
というと
そうか、みきちゃんは面白い女の子やな
きっと冒険好きやんやな
と笑ってました
祖父が亡くなる直前
空を見て口が閉じず
それはもう最後の佇まいで
私は映画が好きで
俳句を詠んで美しく生きることが
好ましいと思っていた祖父が
私の呼びかけにだけ
あー
と一言答えてくれたことも含め
辛くて泣きました
そして数日後祖父が亡くなり
焼かれる煙を見て
初めて人が亡くなったことに安心を覚えたんです
ああ、もうじーたんは
苦しくないし誰にもあの姿を見られないで済む
そんな感じ
ふと思い出しました
毎夏一緒に書いた書道の言葉を
一緒に選んで書いたのも
ふと
思い出したので記しました
こんなに感動した映画音楽は
未だ嘗てないよじーたん
弥栄

