2018年GW
さあ、楽しみにしていた「花屋旅館」さんに到着です。
お部屋は離れではなく本館(お部屋の小さなお風呂には興味なし)、JTBフリープランで新幹線付き1人35000円、旅館だけなら22000円程度でしょうか?、GWにこのクラスの旅館としてはリーズナブルだったと思います。
到着すると応接室に案内されて、お茶を御馳走になりながら、チェックインの手続きをするのですが、この応接室がとっても良い感じ、大正と言うか、優雅と言うか、非日常の世界に足を踏み入れたという気持ちにさせてくれます。
お部屋への案内も多少遠回りをして、花屋さんの代名詞渡り廊下を経由していきます。
この渡り廊下、やっぱり凄い、非日常の世界、雨の日とか風の日とかも含め毎日丹念に掃除しないと、この状態の保存は難しいだろうし、古き良き物と上手に付き合っていく、そんな美しさを感じます。
お部屋は2F、大正時代の建築にエレベータなんて当然ありませんし、後付けしても雰囲気ぶち壊しです。
というわけでギシギシ音のする階段と廊下を通ってお部屋に到着しました。
まあ、お部屋はそんなに優雅とか大正とかではありませんが、当時を偲ばせる鏡台や箪笥などが置いてあります。。
古い感じですが、掃除等は完璧、古くても綺麗なお部屋です。
窓からは、渡り廊下のある中庭が見渡せるなかなかの景色を楽しめます。
もう少し前なら桜、もう少し後ならつつじを楽しめたんだろうなあ~。
そして喫煙室も、、、こんな豪華で居心地の良い喫煙室はみたことがないです。
次のお楽しみはお風呂、内風呂は22時に男女入替、到着時の殿方は大理石風呂でした。
これ雰囲気あり過ぎ、ステンドグラスの装飾もお洒落、長湯してしまいます。
温泉自体も良い、単純硫黄泉のツルツルのお湯、温泉らしい硫黄の匂いもしっかり漂う良いお湯です。
誰もいない時間帯があったので写真も撮っちゃいました。
ただ、露天は別の場所、少し距離があり、館内を歩くので、再度浴衣を着なければ変態になってしまいます。
構造上、後付けでしょうから仕方ないですが、やっぱり不便です。
風情は良くある岩風呂調でそれも良いのですが、やはり内風呂の大理石とステンドグラスの後では見劣りがします。
そして露天には洗い場もないので、内風呂オンリーでも良いかもしれません。
さらにお楽しみは続き、夕食の時間です。
まだ、お昼のクレージーなかき揚が胃の中で暴れていますが、別腹と考えましょう。
場所はダイニング、この和モダンな空間がまた素敵なんです。
部屋で風呂上がりの缶ビール350mlを飲んできたので、最初から日本酒にします。
1人で飲むのに丁度良い300mlの瓶は1種類だけ、不本意なれど純米はなく本醸造でした。
先付・八寸、よもぎ豆腐など一手間二手間かけた野菜を中心とした料理が並びます。
椀は蛤真薯のお吸い物、出汁と蛤がしっかり効いた一品。
向は、まぐろ・カンパチ・鯛のお刺身、下手な海辺の宿よりもちゃんとしたお刺身。
新玉ねぎのスープ煮、玉ねぎが溶けていくように柔らかく、洋風と和風の出汁が融合した味付け。
サーモンの菜種焼きもまずまず。
餅豚の角煮、餅豚は柔らかく、添えられたキノコとの相性も抜群。
これもお出汁がしっかり効いています。
上田産こしひかり、そしてやっぱり信州、お味噌汁が美味しかったです。
デザートも。
ブランド牛とか伊勢海老とか蟹とか派手な食材は一切ないのですが、新鮮な食材を使って、いろいろ手間をかけた品品、特に出汁の使い方が上手、美味しい和食でした。
夜中、廊下で拍子木を打つ係の方に遭遇、木造なので、火の用心の為に毎晩見廻っているとの話、渡り廊下の掃除にしてもこうした弛まぬ努力が、このホテルの素敵な空間を守っているんだなあ~と思います。
夜は早めに就寝、朝はいつも通り5時30分に起きたので、腰痛悪化以来の久しぶりのRUN。
昨日の観光コースを辿りましたが、結構な坂道、久しぶりなので心肺バコバコ、5Kmで終了です。
朝のお風呂は入替制で「若草の湯」、昨日の大理石風呂の様なユニークさはないですが、こちらもゆっくり落ち着くお風呂でした。
そして朝飯、ダイニングの隣にある食堂、こちらは山小屋風、ここも素敵な空間です。
普通の旅館の朝飯より、品数・ボリュームともあり。
玉子料理は、出汁巻き・オムレツ・温泉玉子から選べます、出汁巻きはちょっと甘い味付けという話だったので、私はオムレツ、カミさんは出汁巻きをチョイスしました。
キノコと厚揚げの鍋が良いです、昨日のかき揚と美味しい夕食でお腹はそんなに空いていなかったのですが、ご飯お替りしちゃいました。
後味噌汁もお替りをお願いしたら、具がなくてもよければ、、とお替りOK、信州の美味しいお味噌に、良い感じのお出汁、朝食も夕食に劣らず美味しかったです。
そして、またまた、朝からお腹いっぱいです。
そして、出発の時です、また泊まりたいなあ~、そんな風に後ろ髪を引かれる、とっても素敵なお宿でした。
後2日3日泊まりたい~、と悲しむ遊子でした。