「勝負してくれませんか?」

「…ええっ!?」

「とうとう俺様と勝負する時が来たな…」

「誰?…っていうか、俺ぇ…!?」

「見よ、この俺様のグレートなデッキを!このカードで、貴様にとどめを差してやる…!」

 

「勝負だDAIGO!」

 

 

〇コンセプト

同期のガンバスに競り負け、見向きもされなかったサブレサンブレの底力を見せる。

ガンバスとはまた違った方法で前列を焼き尽くし、盤面とダメージレースの両方を制する。

前列の不在を参照するパンプを活用して、高パワーで相手を葬り去る。

 

 

〇デッキレシピ

 

 

G3

サンダーブレイク・ドラゴン 4

デトニクス・スティンガードラゴン 2

ビートホーク・ドラゴン 4

 

G2

ドラゴニック・デスサイズ 4

サンダーストーム・ドラグーン 4

妖剣の抹消者 チョウオウ 2

 

G1

デモリッション・ドラゴン 4

ドラゴンダンサー ライライ 4

リザードソルジャー リキ 2

百雷のジン 3

 

G0

FV、前8、完ガ引4、治4

 

 

〇各カードの採用理由

☆G3

・サンダーブレイク・ドラゴン

本デッキのメインV。相手がG3ならば前列すべてにアタックするV能力と、CB1で相手の後列を可能な限り前列に引きずり出す能力を持つ。

 

すまない、本カードの考察はちょっと長くなる。

このカードを語る上で、サンブレと同じく天馬解放で登場し、またたく間に環境を席巻した「抹消者 ガントレッド・バスター・ドラゴン」の存在について触れねばならんだろうからな。

…とかなんとかカッコつけてみたが、早い話が同じパックにより強いVがいたので、使われなかったというだけのことです。

 

ネガティブな話はあまりしたくないので、ガンバスとの違いをいくつかピックアップして見てみよう。

 

①前列除去能力がノーコストの永続である

ガンバスは前列のバインド(+後列の引きずり出し)にCB1+手札1枚のドロップが必要なのに対して、サンブレはなんとノーコストで前列アタックを行える。相手VがG3以上だったらという条件はあるが、G2止めなんてセコい戦術の無いエクス環境においては、ファイト後半であれば当然のように満たせるだろう。この条件は、本デッキを「後攻になった時点でプレミ」なんて言われるほど圧倒的先攻有利だったVシリーズ初期には珍しく「後攻で強いデッキ」たらしめる要素のひとつである。

あくまでアタックによる除去なので、パワーで上回られて(パンプやプロテクトⅡによるパワーアップなどにより)アタックがヒットしない状態だったり、ガードされた場合は除去できない。まぁバインドの方も選択できないカードは除去できなかったりするので、そこは一長一短か。

 

②後列引きずり出しと除去の順番が逆

ガンバスは除去して引きずり出すが、サンブレは引きずり出してから(バトルに入って)除去することになる。

何が違うのかというと、相手の前後列がどちらも埋まっている場合に「相手の前列がいない場合」の条件を満たしたい時、

ガンバスでは「引きずり出した後列を再び除去する」手順が必要になる。(ガンバスの能力を2回使ってもいいし、他のRで対応してもいいが)

それに対してサンブレは、先にCB1で後列を引きずり出しておいてから除去するので、アタックさえ通ればその時点で「相手の前列がいない場合」を作り出すことができる。まぁ相手デッキによっては「アタックさえ通れば」の部分が難しかったりするのだが

本デッキの他のカードも、その利点を念頭に置いた人選をしている。つまるところ、相手の前列をバインドするだけのカードや、相手の後列を引きずり出すだけのカードを排し、相手の前列がいない時に高パワーになれたり、こちらのリソースを得られるカードに入れ替えているのだ。

 

③クリティカルやパワーは上がらない

これはむしろ上がるガンバスが異常だろうよ。それにガンバスデッキのRはバインドに重きを置いていることが多く、Rのアタック自体はそれほど脅威にならないと思いたいため、ガンバスを的確に完ガ乙されると、本来のデッキパワーを封じられてしまうことになる。

しかしサンブレデッキはRの圧力も高いので、完ガを多く握れるプロテクト相手にも強気で攻めていける。早期に勝負を決める爆発力は数段劣るが、毎ターン着実に相手リソースを削っていき、追い詰めていくのがサンブレの"狩り"だ。

 

④Rへのアタックはガードによって対処される

問答無用で葬り去るバインドとは異なり、アタックによる除去となるため、相手はガードしてRを守る選択肢をとれる。

本デッキは「相手の前列がいない場合」に強くなるカードを多用するため、Rが1枚残っただけでかなり苦しくなってしまう。安心と信頼のフリュークオリティのCPU相手ならば、Rをガードすることは滅多に(全く?)ないが、対人戦であればそうもいかない。

結果的にガード札を切らせたねとか、Vへのアタックを通せるじゃんとか言い訳のしようはあるが、前列Rを除去できないことは、すなわち本デッキ全体が機能不全に陥ることに繋がるため、常に意識しておこう。

 

とにかくこれに乗りたいので、後述のサーチ手段を準備した上で、4枚投入。

 

・デトニクス・スティンガードラゴン

本デッキのサブV。登場時にCB1で相手前列をバインドして5000パンプを得る能力と、ライドされた時にRにスペリオルコールされ、Vに10000バフを与える能力を持つ。

VでもRでも発動できるバインド能力はなんだかんだで便利。アタックで除去できない相手はバインドしたれ。その後単体でフォースのG3を殴れるよう適度にパンプされるのも評価ポイント。

後者の能力は単純に前列を増やせる上、サンブレにパワーを与えることにより、サンブレの前列アタックで除去できる範囲を広げることができ、噛み合いがよい。コストも必要なく、ソウルも多用しない本デッキにとっては、この能力を目当てにライドすることも選択肢に入るほど、優秀な能力と言える。

バインド能力は手札からのコールのほか、自身の能力でソウルからスペリオルコールされる際にも発動できる点にも注目だ。もちろん自身のパンプも行われるので、ライド時にアクセルⅡを獲得してそこに展開するだけで、ダメトリを踏み越える10000パンプを得られるのだ。これは強い!

サンブレの前列アタックは相手がG3でないと発動できないので、先攻の場合はこちらにライドし、相手がG3になってから満を持してサンブレを降臨させるのが理想的な動きとなる。

CBを使わなければパンプを得られず、あまり枚数を増やしても処理に困るので、とりあえず2枚で様子を見ているが、好み次第では3枚くらいあってもいいかも。後述のビートホークとの調整になりそう。

例によってこいつもサムネ泥棒。まぁガンバスと違ってこいつはサンブレリスペクトなので大目に見よう。

 

・ビートホーク・ドラゴン

ギフトアイコンはないが、相手の前列がすべて空いていれば10000パンプを得る。

先にサンブレでアタックして前列を排除しておくだけで、ノーコストで22000ものパワーを得られる。多くの場合Vからアタックすることになる本デッキにおいて、単体でダメトリ1枚を無視できるこのカードの存在はとても頼もしい。

ただしそのパワーに達するためには、アクセルサークルを含む前列がすべて空いている必要がある。アタックで排除できないRが残っているならば、バインドでの除去を試みよう。

ギフトアイコンがないため、なるべくライドは避けたい。G1に強力なアド獲得要員がいるので、それらを活用して他のG3を引き寄せられれば嬉しい。一応、Vでも能力自体は発動する。

なお、グレートコンポウジャー・ドラゴンという、こいつのパンプを「空いた前列1つにつき5000」という小回りの利く形にした上、相手ターンにまで同様の条件で3000ずつのパンプを得られ、さらにはギフトアイコンまで持つ後輩もいるが、パンプのタイミングが「バトルフェイズ開始時」なので、本デッキでは採用できない。てめえもガンバスシンパかよ。

ライドせざるを得ないリスクはあるが、最終盤面を担う重要なアタッカーであるため、4枚投入。

 

 

☆G2

・ドラゴニック・デスサイズ

登場時にSB2で前列バインドを行い3000パンプを得るR能力と、Vへのアタック時に同じ縦列の前列にRがいなければ5000パンプを得るR能力を持つ。

なるかみでは持て余しがちなソウルをコストにバインドができるということで、多くのなるかみデッキに採用されている逸材。本デッキにおいても、サンブレの後列引きずり出しと競合するCBを使わないバインド手段はありがたく、謎パンプによってフォース以外のG3にアタックが届くようになるのも利点だ。R能力であるのは玉に瑕と言えるけども。

後者の能力はアタック時に発動するので、自身のバインド能力による除去のほか、先にサンブレでアタックして前列を退却させておけば、容易に発動条件を満たせる。発動すればパワーは14000になり、フォースのG3にまでアタックが届くようになる。前者の能力のパンプと合わせると17000にもなり、12000を相手に10000要求が可能だ。

ちなみにアクセルサークルに出せば、アクセルクランで真正面にギフトを置かない限りは常に「同じ縦列に前列がいない」条件を満たせる裁定となっている。本ゲームではアクセルサークルを置く場所は選べないので、相手がアクセルでもすぐに対処できないことがあり、特に有効。

総じてアタッカーとしても除去要員としても優秀で、常に握っておきたいため、4枚。

 

・サンダーストーム・ドラグーン

相手の前列Rが1枚以下ならば、5000パンプを得られる。

小型のビートホークといった感じで、運用方法もほぼ同じ。こちらは1枚は許容するので、いくらかパンプは得やすいか。

パンプ値は5000と低く、発動しても14000にしかならないが、フォースのG3を単独で殴れるようになるので、必要十分といったところだろう。

単体で強力だと言えるほどのカードではないが、本デッキは前列除去をサンブレに依存しており、前列Rに求められるのは、なるべくアタックを通せるようになる高いパワーだ。よってノーコストでパンプが可能なこのカードが占めるウェイトは大きい。強気の4枚採用。

 

・妖剣の抹消者 チョウオウ

登場時にCB1で前列除去+後列の引きずり出しを行う能力と、Vアタック後に前列がいなければCB1でスタンドする能力を持つ。

本デッキでは「バインドするだけのカード」と「引きずり出すだけのカード」は不採用としているが、それらの両方をまとめて行えるこのカードは別。同じ縦列に限定した能力ではあるが、役立つ場面は多い。V/R能力であるため、序盤のライド候補にもなる。

後者の能力は、自身がVより先にアタックすることが前提になる上、CBも必要であるため、忘れてしまっていい。パワーもあまり高くないしね。

バインド要員としては優秀だが、単体のパワーが小さく、何枚も並べたいカードではないため、とりあえず2枚。

 

 

☆G1

・デモリッション・ドラゴン

相手の前列にRがいなければ3000パンプを得るR能力と、アタックヒット時に1ドローするV能力を持つ。

パンプ能力は前列Rを参照するので、アタックによって前列Rを除去するサンブレとの噛み合いはイマイチ。一方でサンブレのアタックひとつで条件を満たせ、ダメトリ1枚分のブーストを与えられるようになるので、サンブレアタック後にアタックするRのブーストにはうってつけ。V裏ではなく、R裏に向いているブースト要員と言える。

アタックヒット時にドローできるV能力は他クランでも見受けられるが、後攻に強い本デッキでは特に輝く存在。後述のライライも後攻1ターン目のライド先に向いたカードなので、どちらにライドするかは手札と相談しよう。

ライドもしたいしブーストも任せたいので、4枚。

 

・ドラゴンダンサー ライライ

イエーイw ガンバスくん見てる~?今日はこのライライちゃんにサーチしてもらおうと思います!

ガンバスとサンブレの比較の時に書ききれなかったが、ガンバスとの大きな差別化要素となる、まさかの専用サーチ。自身またはブーストしたアタックのヒット時という、序盤から終盤までチャンスのある条件で、デッキトップから7枚を見てサンブレを手札に加えられる。サンブレを見つけられた場合、かつRにいる時はソウルインする。

メガコロニーのG1に似たようなことをする蜂がいた気がするが、そちらはG3全般をサーチできるので、残念ながら下位互換である。メガコロニーだからって何しても許されると思うなよ

上述の蜂と同様に、Rで発動するとソウルインしてしまうが、ライドしてVで狙えば損失なし。今手札に欲しいカードを見定めて、前述のデモリッションと、どちらにライドするべきか吟味しよう。ソウルインは実質SCと見ることができるので、必ずしも損失と言い切れない場面もあるかもだが、本デッキはソウルを多用しないので、あまり嬉しいものではない。

憎きガンバスとの差別化要素であり、エースにライドできる可能性を直接的に高める貴重なカードなので、言うまでもなく4枚。

 

・リザードソルジャー リキ

登場時にSB1することで3000パンプを得て、相手の前列と後列を入れ替える。

引きずり出しではなく入れ替えという特殊な操作ができる、珍しいなるかみ。サンブレと組み合わせれば、後列を除去したことになる。相手の前列をバインドした後に撃てば、CBを使わずに両R後列を引きずり出し、サンブレで殴ることができるぞ。

パンプも地味に嬉しく、1ターン限定だがダメトリ1枚分のブーストを提供できるようになる。ただ入れ替えるだけのカードにならないところはありがたい。

有効に使えると楽しいカードだが、どんなファイトにも必要な能力というわけではないため、枚数を絞って2枚。

 

・百雷のジン

相手のダメージが4枚以上なら10000パンプを得る。

元のパワーが7000と低めだが、パンプを得られれば一気に17000にもなり、V裏に置いてサンブレの除去を強力にするのに役立つ。

パンプ発動のために相手を4ダメージまで追い込む必要があるのは難点。クリティカルトリガーのない本デッキでは、序盤に相手が4ダメージになることはまずない。他にもっと使いやすいブースト要員があれば、そちらとの入れ替え候補。一応、相手の前列に依存しない能力であるため、何らかの理由でこちらの戦術が崩された時でも、安定して仕事を果たせるのは利点。

できることが多いカードではないが、1枚は盤面に出したいため、3枚。

 

 

☆G0

ガンバスデッキは星を積むのが好ましいと言われるが、こちらは前トリガーを採用した。

Vアタック時に「Vにはアタックが通るが、Rには通らない」みたいな時、前トリガーならば自動的に前列すべてにパワーが振られるため、無駄にVにパワーを振る必要がなくなるからだ。本デッキはサンブレが相手前列を全滅させてくれる前提に立った構築となっているので、なおさら重要。

デッキの性質上、思考停止でサンブレからアタックすることが多いのも、前トリガーとの相性の良さを高める要素となる。

前トリガーを活かすには多くのRを展開する必要があるが、登場時のバインド能力を大事に使いたいガンバスデッキに対し、相手カードをバインドするために余計なリソースを割かない本デッキは、思考停止でアタッカーをどんどん展開していくことができる。ここも前トリガーと噛み合いを強くする要素と言える。

また、G1の優秀なアド獲得要員に期待して、引は増やしていない。少しでも前トリガーの密度を上げたい意図もある。増やすとしても1~2枚が限界か。

 

 

〇他に採用したかったカード

・ノーコストで後列の引きずり出しを行うカード(ボルトキャプチャー・ドラゴン、轟雷跋扈のワイバーンなど)

引きずり出し自体はサンブレもCB1で行えるが、CBが枯渇してしまった後は、これらのカードが頼りになる。

積極的に引きずり出しを行うことで相手の被害を増やせるのは、一般的ななるかみデッキ(というかガンバスデッキ)にも共通する事項だが、本デッキは引きずり出したところでアタックが通らなければ除去ができないため、引きずり出しに執着する必要はないと判断し、不採用とした。

 

・ストームブリング・ドラゴン

同じ縦列のユニットのインターセプトを禁じ、VにしかアタックできなくするG2。

インターセプトはサンブレで殴る限り元々できないが、相手RのR殴りを禁じることで、強力なパンプを持つこちらのRを守ることができる。相手がVにアタックを通すためにブースト要員まで出してくれば、前列バインド→サンブレで引きずり出し→サンブレで殴ることで一気に除去してしまえるので、それこそこちらの思うつぼだ。

ただし自身もその呪いに苛まれてしまうのがマイナス要素。インターセプトもできないし、パンプ能力を持たないため自身単体ではVにアタックが届かず、じゃあRを殴ろうと思っても呪いによってRを殴ることもできない。ブースト要員を置けないと、置物と化す恐れあり。

 

・ドラゴンダンサー レギーナ

かわいかったので入れたかった。相手の前列Rが1枚以下なら、ソウルインによってR3枚に5000バフを与える麗しき天使。くんかくんか。

パワー8000の自身をソウルインして、合計で15000のバフを与えるので、数値としては悪くない。難しく考えなくても要求値は一段階あがるしね。

最もパワーを上げたいVが対象になっていないのは減点ポイントだが、V裏のブースト要員をバフすれば実質同じことなので、使い方次第といったところか。

ソウルを多用しないデッキなので、ソウルインすることを活かしにくいのと、こんなことするなら前列出して殴った方がええよなってことで不採用に。ごめんね。でも好きだよ。