こんばん優☆ & こんばんポノック♪
またまた007関連で珍しい書籍が出た。
『ゴルゴ13』のさいとう・たかをが1964年に発表した劇画版007。
全四作品のうち、今回出たのは『死ぬのは奴らだ』と『サンダーボール作戦』の二作品。
実はどちらも25年ぐらい前に小学館文庫で買ってあるんですが、長らく
絶版が続いた上での復刻ということで、せっかくだからと買いました。
1964年と言えば昭和39年。『鉄腕アトム』のテレビアニメがスタートした一年後。
そんな時代に、ここまで緻密に描かれたハードボイルド劇画が存在した
ことに改めて驚き。まさしく『ゴルゴ13』の原型と言ってもいい作品。
少年誌向けの作品なのでボンドが残忍なスパイというより優しいヒーローとして描かれていて、
いま読むと少々物足りなさもありますが、これはこれで貴重な記録であることに変わりはない。
背景など端々で影響が見てとれるし、もしかしたらモンキー・
パンチ先生もルパン三世を描くに当たって参考にしたのでは?
それにしても『死ぬのは奴らだ』巻末のさいとう・たかを氏のインタビューにはブッ飛んだ。
「わし007の原作読んどらんのよ」って…原作読まずに描いたんかい!!
なんでもアシスタントに読ませて、ストーリーを説明させた上で自分なりにアレンジして行ったとか。
自分もイアン・フレミングの原作は数冊しか読んでないからエラそうなことは
言えないけど、少なくともコミカライズするなら原作ぐらい読むものでしょ。
いやぁ~この頃から豪快さんだったんだなぁ。
さて残る二冊、『女王陛下の007』と『黄金銃を持つ男』は今月の28日に発売。
『女王陛下~』だけは文庫で持っていなくて、ずっと読みたかったので楽しみです。
では、今日はこの辺でおやすミサティ★