こんばん優☆ & こんばんポノック♪
連合赤軍をモチーフにした山本直樹のマンガ『レッド』。
なんと、第8巻で完結していたんですね。
よく見たら、確かに最終ページに『レッド/終わり』と
記されていて、巻末には新章の予告が掲載されていた。
第9巻はいつ出るのだろうと思っていたら、その新章の第1巻が出て驚いた。
『レッド』では伏せ字になっていたあさま山荘がはっきりタイトルに冠され、帯にも連合赤軍の名が。
ここまで来たらもはや伏せ字にしたり曖昧にしたりする必要もないということか。
新章の第1巻では、『レッド』第8巻から引き続き“総括”の名の下にひたすらリンチが続く。
思想的な部分はともかく、読んでいると相変わらずの集団心理の恐ろしさに気分が悪くなる。
何よりもまず、いくら読んでも彼らの言う“総括”ってのが何なのかサッパリ分からない。
要は彼ら、というかリーダー格の北と赤城のいいように動かされているだけにしか見えない。
総括を要求されているメンバーを責める側も、本気で責めているわけではなく、下手なことを
言えば、次は自分が総括させられる側に回るかもしれないことを恐れているとしか映らない。
リンチの挙げ句に死者が出ても、“敗北死”と称して
死んだ人間のせいにしてしまったり真に都合がいい。
作中で高千穂がリンチされながら叫ぶ言葉が全てを物語っていると思う。こんなのが総括なのか?と。
しかし本当に恐ろしいのは、こういった集団心理が引き起こす
過ちはどこにでも転がっているということではないだろうか。
何も連合赤軍を例に挙げずとも、一昔前の事件からごく
最近の事件まで、思い当たる節はいくらでもあるはず。
更に、事件にまでは至らなくても、人間が複数人集まればそこには集団独自の秩序や
ルールが生まれ、集団にそぐわない者が蔑まれるなんてことは日常的にもよくある。
だったらそこで“いち抜けた”してしまえばいいものを、疎外感や
報復に対する恐怖心から、つい理不尽なルールにも従ってしまう。
外から見ればどう考えても理解しがたいルールでも、輪の中では
盲になってしまうか、あるいは見て見ぬふりをしてしまうもの。
だからいつも思う。冷静にならなければと。よくも悪くも集団のモノサシで人を測ってはいけないと。
『レッド』の登場人物たちは明らかに盲になっている。
革命という、何がしたいのかも分からないお題目に捕らわれて、人を殺めることもいとわない。
この後の展開は歴史が証明しているとしても、ここまで来たら最期まで見届けたい。
こうなってはいけないと自分に言い聞かせるためにもね。
さて、明日は朝からホリスペ。
今日は朝から引き込もって、三クラス分の授業の準備を
黙々と前倒しでやっていたので、その分も楽しみたい。
では、今日はこの辺でおやすミサティ★