※多少ネタバレあります。
こんばん優☆
やっと見てきました『釣りキチ三平』。
先日見た『ヤッターマン』はアニメが、この『釣りキチ三平』はマンガが
原作ということで、原作の世界観をどうスクリーンに展開するかがポイント
になると思うのですが、『ヤッターマン』がキャラクターはオリジナルを
かなり忠実に再現していても、作品そのものにはタツノコイズム皆無なのに
対して、『釣りキチ三平』はキャラクターには原作との開きはあっても、
作品にはきっちりと原作のスピリッツが流れているように感じました。
実際、各キャラクターはかなり原作とはイメージが違います。
特に魚紳さんなんて容姿は別として、性格は別人といってもいいくらいです。
三平のお姉さんの愛子は原作とは役回りが異なり、これまた別のキャラと考えた方がいいと思います。
だからといって『原作と違うからダメだ』という気にはなりませんでした。
むしろ見ていて原作と違うとか、そういうことは全く気にならなくなりましね。
もともとマンガを実写で再現することにはどこかしらムリが生じるもの。
あとはもう映画としてどれだけ面白くするかがポイントになるわけ
でしょうし、そういう意味では一本の映画として十分楽しめました。
特に愛子を都会で暮らす三平のお姉さんに設定したことが成功の要因だったのではないかと。
自然に囲まれて暮らす三平君と都会で暮らす愛子を対比させる
ことで、『釣りキチ三平』の世界観が際立ったと思いますし。
魚紳さんが明るい性格なのには驚きましたが、塚本高史がねえ…うまいんですよ、ホントに。
ちゃーんと一人の人間として、説得力のある魚紳さん像を作り上げたって感じでした。
須賀健太も原作よりはちょっと子供っぽいイメージなんですが、三平役に合っていたと思います。
釣りのシーンはCGが多用されていて、中には微妙なところもあるんですけど、
クライマックスの夜泣き谷の怪物を釣り上げるシーンはかなり見せてくれます。
てか、夜泣き谷の怪物でか過ぎ!!本当にでかいんですよこれが。
あとは…あのー、やたらと食べるシーンが多いんですよ。釣った魚とか、三平君の家の食卓とか。
これがまたうまそうに食べるんですよ。
それと、山を登るシーンや川を渡るシーンなどは、出演者
もスタッフも大変だったんだろうなあって思いました。
香椎由宇もよくやったよな~。
ストーリーは原作の『水のプリンセス』と『夜泣き谷の怪物』をコンパクトにまとめた感じ。
派手さはなくとも手堅くまとまった、腰の座ったいい映画でした。
原作ファンなら絶対満足できると思うし、原作を読んだこと
がない人でも普通に一本の映画として楽しめると思います。
小学生の頃一時期釣りしてたんですけど、またしたくなっちゃいました。