クラボウの損失は
知り合いの誘い。
対して生化学工業は、自分が選んだ銘柄。
下方修正を知らせる新聞に、
血の気が引いた。
翌日、当然急落。
呆然となり他人事のようになった。
下げは続き、見るのも避け、損切もできず。
はい、初心者名物の呆然塩漬け、
出来上がり。
年齢は30歳を超え、
あれほど若々しかった社内も
平均年齢が上がっていくのを如実に感じた。
入社当時、課にマネージャーという課長職は一人。
それがプレイングマネージャーという位置づけで
課に2人、3人。
そして30歳以上で退職する社員に
割増退職金を支給する制度まで出来た。
今では45歳あたりから割増退職金出す会社は珍しくない。
いわば退職促す手切金。
よーし、辞めてやる。
思い浮かんだのは、投資本でよく見かけた
お金の現在価値と将来価値。
今もらう100円と、
1年後にもらう約束をする100円では価値が違う。
1年後にもらう約束なら100円以上という考え方。
ここに1000万あるとする。
これを7%の運用し、複利計算すると
10年後はほぼ倍になる。
12%運用なら3倍以上、3100万円。
そしてもっとも重視したのが
若さでの経験値。
30代で投資を本格的にはじめ、
失敗と成功それぞれに経験するだろう。
その経験の価値は、
30代と40代50代ではまるで価値が違うのではないか。
昨今の話でも、
立派に勤め上げ、60代の退職金。
「運用と言われても、よく分からんから」と
金融機関に勧められるまま
「退職金セット」で
唖然の運用結果。
若くして運用や金融の知識。
絶対価値があると思う。
塩漬けで気落ちしても、
ふつふつと相場と向き合うエネルギーは湧いてきた。
会社の仕事は、行き詰まりが鮮明になってきた。
仕事いやいやの日々、人生それでいいのか!
俺は膨大に投資の本を読んできた。
相場しかない!
同僚は「何でアイツが課長なんだ」とか
生産性のない愚痴。
自分も
半年ごとの査定の数字とか
辛くなってきた。
近いうちにサヨナラしよう。
自分の価値は、自分で決める。
憑かれたように、
これまで読んだ投資本を思いかえす。
買うべき対象を頭が擦り切れるほど考えた。