第1174話 麒麟がくる(20)孫四郎・喜平次暗殺事件 | 時代劇本舗

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【時代劇こぼれ話】麒麟がくる

     (20)孫四郎・喜平次暗殺事件

 

同じ頃、美濃国においても血なまぐさい

暗殺が行われていました。

守護代になった高政は、道三の側室で

ある深芳野の子。それに対して、帰蝶

や次男孫四郎、三男喜平次は、正室の

小見の方の子どもでした。

帰蝶や孫四郎は、高政が信長を嫌って

おり、織田彦五郎に接近していることを

憂い、高政を守護代から退かせようとし

ていました。明智家にも誘いがありまし

たが、十兵衛は「道三殿がお考えの上

で家督を譲られている。二月程で評価

するのは早い」として、協力を断ります。

 

一方、高政に会ってみると、信長との

同盟を見直し、織田彦五郎との連携を

考えている様子。また、稲葉山城内で

十兵衛は織田彦五郎らしき人物とすれ

違います。道三にも「何故道筋を付けず

に家督を譲ったのか?」と詰め寄りまし

たが、道三は「道筋など考えておらぬ」

とにべもない返事でした。

しかし、尾張で彦五郎が討ち取られる

と、高政はますます孫四郎たちの動き

に警戒感を持ちます。ついに、彼は仮

病を使い、孫四郎・喜平次を城に呼び

出します。案内したのは、顎髭も立派

な武将、日根野弘就。高政の居室前

で、孫四郎が声をかけると、いきなり

戸が閉められます。そして、抜刀する

日根野。彼がこの兄弟を斬り殺したの

でありました。

二人の息子の亡骸を見た道三は、槍

を投げ捨て、息子の死体に取りついて

「家督を譲った褒美が、これか。」と叫

びます。血の付いた顔で絶叫する道

三!彼はその日の内に、稲葉山城を

脱出し、大桑城に移ります。いよいよ、

親子による長良川の合戦が目前に近

付いてまいりました。

 

お読み頂き、有難うございましたm(_ _)m