第1057話 鬼平雑感(12)盗みの三箇条 と 小田急百貨店の本屋横でビール | 時代劇本舗

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時代劇と食べ物と酒などのことを徒然に綴る予定でござる。

小田急百貨店に買い物に行って、早めに

到着したので一休み。喫茶室はなかなか

空いて居ないので、小田急百貨店の本屋

さんの横にある「STORYSTORY

さんに入店しました。

前回、珈琲が500円したので、少々驚

いていたのですが、今回よくよく見れば

ビールが580円。こっちにしよ!!!

何と、ハートランドが出てきました。こ

れ美味いのですよね!高層階からの眺め

を楽しみながら、しっかり喉を潤すこと

ができました。

 

 

【時代劇こぼれ話】鬼平雑感

       (12)盗みの三箇条

 

前回の造語の中で、盗人には「本格派

と「急ぎ働き」があることを書きました。

盗みは悪事であり、本格派も何も無いの

でしょうが、そこを二分化させることで、

鬼の平蔵の活躍をさらに引き立てようと

したのではないかと思います。

 

では、本格派とはどんな盗人なのか。そ

れは、盗みの三箇条を守る盗賊というこ

とになります。盗みの三箇条とは、

 

一、殺さず

二、犯さず

三、盗まれて難儀する者から盗まず

 

この3項であります。小説の中に出てく

る大盗賊の中では、蓑火の喜之助、夜兎

の角右衛門、狐火の勇五郎(初代)、蓮

沼の市兵衛、清洲の甚五郎などは本格派

盗賊であります。密偵になった、大滝の

五郎蔵もこちらの範疇に入ると思われま

す。先ほども申しましたが、盗みそのも

のは悪事であり、許されるものでは無い

のですが、これこそ「盗人にも三分の理

ということでしょうか。少なくとも、盗

んでも殺さず、その後もそのお店が存続

できるようにする、というのが彼らの矜

持なのだと思います。

 

一方、急ぎ働きの盗賊も多く登場します。

この連中は武装して押し込み、店の者を

殺害し、女を犯し、店の主人を脅して蔵

の鍵を開けさせ、その上で殺害するとい

う、強盗殺人団であります。本格派から

鞍替えした血頭の丹兵衛、蛇の平十郎、

網切の甚五郎などがこちらの急ぎ働き系

であります。この連中は、店の者を全て

殺すことで口を封じ、証拠や証人を残さ

ないで金を奪うということを狙います。

従って、現場は毎回、むごたらしいこと

になっています。こうした強盗に対して、

長谷川平蔵は大いに怒り、そのためか、

この系統の盗人と遭遇すると自ら刀を振

るって斬り捨てることが多いようです。

今も昔も、強盗殺人は罪が重いというこ

とでしょう。

 

お読み頂き、有難うございましたm(_ _)m