第1055話 鬼平雑感(10)不肖の倅、辰蔵 と 小田急百貨店の鰻屋さん | 時代劇本舗

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時代劇と食べ物と酒などのことを徒然に綴る予定でござる。

小田急百貨店のバーゲンに行き、まずは

腹ごしらえということになりました。こ

のビルの12階以上は、レストラン街に

なっていて、勝手知ったる場所でありま

する。

あまり脂っこいものは避けたいと思い、

鰻屋さんへ入店。鰻重を注文し、昼酒を

1杯。

鰻重の竹。なかなかの量ですし、肝吸い

も良さそう。うむむ、美味い。

ところで、このお店「双葉」だと思って

いたら、いつの間にか「宮川本店」に変

わっていました。会計になってようやく

気づいたうかつなそれがし。

ああ、びっくり!?でもごちそうさま!

 

 

 

【時代劇こぼれ話】鬼平雑感

       (10)不肖の倅、辰蔵

 

長谷川家の長男が辰蔵であります。小説

の中では、平蔵には妻の久栄との間に二

男二女が生まれたと書かれていましたが、

その後、ストーリーの中では長男の辰蔵

しか出てきません。実在の辰蔵さんは、

平蔵の名を継いで出仕したようです。

 

この辰蔵が初期には、遊び好きな駄目息

子という描かれ方をしています。坪井主

水という人が営む奥山念流の道場に通っ

ていますが、一向に上達せず、暇を見つ

けては悪友たちとつるんで女遊びをして

いるという道楽息子であります。平蔵も

時々意見をし、時には木刀を持って稽古

をつけたりもしますが、なかなか芽が出

ません。それでも、いろいろな事件に巻

き込まれ妙な活躍を見せたり「雲竜剣」

では父に助太刀を申し出たりします。

 

ようやく、シリーズの後半になって、道

場でも竜虎と言われるまでに上達し、役

宅に斬り込んで来た浪人団を、沢田小平

次たち同心とともに少人数で迎え撃ち、

全員を倒すまでに成長していきます。

このように、登場人物の中では木村忠吾

とともに伸び代の大きい人物に描かれて

います。では、鬼平から鬼辰犯科帳にな

ったか。それはたぶん無理でしょう(笑)

 

お読み頂き、有難うございましたm(_ _)m