携帯電話が震える
ディスプレイに見慣れた名前が表示された

人前では出たくないなぁ

携帯を鞄にしまう

彼はあたしの二年前のセフレ

昔は毎週のように会ってた


ふとしたことがきっかけでこないだまたやった



やっぱり満たされない


だからもう会うのは辞めよう

そう思っていたばかり


そーはいっても
1人女のあたしは夜中の電話に弱い



夜道を歩きながら話す


彼はうちに来たそうだ


話てるとやっぱり寂しさは紛れる



すぐかけ直す


そー言って彼は電話を切った




かけ直された電話には出なかった


またかけるね、メールが届く


きっと他のこが見つかったんだろう


あたしは夜風を感じながら家まで帰る


真っ暗な部屋の鍵をあけ



やっぱり会わなくてよかった

そう思って電気をつける