こんにちは、みなさんお元気ですか?

さて、本日の記事は・・・
前回ご紹介したしもだて美術館にて開催中の展覧会「茨城の巨匠 日本藝術院の作家たち」の続きです。

「茨城の巨匠 日本藝術院の作家たち」は、しもだて美術館開館10周年記念展のひとつで、茨城県ゆかりの日本藝術院会員、日本藝術院賞受賞作家作品を一堂に会した展覧会ですが・・・
実は今年は、その「茨城の巨匠~」でも紹介されている筑西市出身の陶芸家・板谷波山先生(文化勲章受章者・茨城県名誉県民・筑西市名誉市民)の没後50年であり、美術館の一室で波山先生を偲ぶ「波山 鳩杖 八十年」と題する展示が行なわれているのです↓

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「波山 鳩杖 八十年」は、市民グループ「下館・時の会(会長:一木努さん)」としもだて美術館による共催。
下館・時の会は、毎年波山先生の誕生日である3月3日に波山先生について語りあうイベント「波山の夕べ」を開催するなど、地域の歴史と文化を語り継ぐ活動を続けている団体です。

さて今回の展示では、波山先生がふるさと旧下館町の80歳を迎える方々に、お祝いとして贈り続けた
鳩杖(握り部分にハトがデザインされた杖)約260本のうち80本が展示されています。
ふるさとを想う波山先生の気持ちがにじむ鳩杖たち↓

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こちらは、鳩杖を作るにあたり波山先生が甥の板谷徳次郎に宛てた、下館町の役場で80歳以上のお年寄りが何人いるか調べるよう依頼した手紙↓

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鳩杖を納めた桐箱には寿の文字が見えます↓

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波山先生は鳩杖のほかに、ふるさと旧下館町の日中戦争戦没者遺族に香炉や観音像を贈っています。
こちらがその香炉と観音像↓

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波山先生から鳩杖を贈られたご遺族を一軒ずつ訪ね、作品を出品していただくようにお願いして歩くのは相当大変だったことでしょう。
もしかしたら、このような展示はもう見ることができないかもしれません。
下館・時の会のみなさん、素晴らしい展示をありがとうございます。

ちなみにこの鳩杖、下館地区菓子組合の手によって「鳩杖最中」というお菓子にもなっておりますので、筑西にお越しの方はお土産にどうぞ。


というわけで、「波山 鳩杖  八十年」のご紹介でした。


■「波山 鳩杖 八十年」
会期 平成25年10月5日(土)~11月24日(日)
時間 午前10時~午後6時まで(入館は午後5時30分まで)
休館 月曜日、ただし10月14日・11月4日は開館し翌日休館
料金 一般500円 団体(10名以上)400円 高校生以下無料
同時開催 しもだて美術館開館10周年記念「茨城の巨匠 日本藝術院の作家たち」
主催 しもだて美術館 下館・時の会
問合せ しもだて美術館(茨城県筑西市丙372 TEL0296-23-1601)