こんにちは、みなさんお元気ですか?

さて今回ご紹介するのは、茨城県真壁郡下館町(現在の筑西市)出身で、陶芸家として初めて文化勲章を受章した板谷波山先生の話題です。

近代陶磁の最高峰であり「陶聖」とも呼ばれる波山先生(文化勲章受章者・茨城県名誉県民・筑西市名誉市民)は、昭和38年10月10日に亡くなりました。
今年平成24年はその波山先生の50回忌の年なのです。

栃木県佐野市にある佐野市立吉澤記念美術館では現在、波山50回忌と会館10周年を記念して「開館10周年記念特別企画展 板谷波山と近現代の陶芸 吉澤コレクションの波山 はじめて一堂に」を開催中しています↓

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ということで、吉澤記念美術館に行ってまいりました↓

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吉澤記念美術館は平成14年、葛生町立吉澤記念美術館として開館。
平成17年には旧佐野市と安蘇郡田沼町、同郡葛生町の合併により、佐野市立吉澤記念美術館と名称を変更しています。
吉澤記念美術館の核となる吉澤コレクションは、葛生の旧家・吉澤家において江戸時代後期以来5代200年間にわたり収集されてきましたものです。
吉澤コレクションの寄贈者の一人である3代吉澤兵左氏は波山先生と同じく下館の出身で、実父である下館の旧家・中村家の18代中村兵左衛門氏が下館における波山支援組織「寿峰会」の中心人物の一人だった縁で波山先生と親交をもち、貴重な作品の数々を収集することとなりました。

こちらは展覧会のパンフレット↓

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展覧会では、板谷波山作品約40点(初公開作品・絵画含む)を展示し、吉澤氏との交流の様子や技法について紹介しています。
素晴らしい展示でした。
ちなみに同館の波山作品を一堂に展覧するのは、開館10周年にして初めてのことだそうです。

なお同じ建物内にある地域交流センターでは、関連展示として「彩磁制作の舞台裏 映画「HAZAN」のための制作品から」と題したコーナーが設けられていました。
ここでは、映画「HAZAN」(平成15年、五十嵐匠監督、榎木孝明主演)のために陶芸家・齊藤勝美さんが、諸資料をもとに敬愛する波山の初期作を再現した作品や工程品を観ることができます↓

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というわけで、みなさんもぜひ「吉澤コレクションの波山」をご覧になってください。


■開館10周年記念特別企画展 板谷波山と近現代の陶芸 吉澤コレクションの波山 はじめて一堂に
会期 平成24年9月15日(土)~12月9日(日)
休館 月曜日(祝休日の場合は開館、翌日休館)、祝日の翌日(祝日の翌日が土・日曜の場合は開館)
時間 午前9時30分~午後5時
料金 一般500円
場所 栃木県佐野市葛生東1-14-30
問合せ TEL 0283-86-2008

■特別講演会「板谷波山にあこがれて―吉澤コレクションを中心に」
講師 荒川正明氏(学習院大学教授)、齊藤勝美氏(陶芸家)
日程 11月3日(土)午後2時~3時30分 参加無料、要申込