2/5のワンマンライブ「甘えん坊宣言」の

ウエディングソング~結婚は人生の墓場だと思ってた~

の曲中に

サプライズで舞台へあげていた両親に読んだ、あのお手紙を

全文掲載します。


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パピー、マミーへ

最近になって、その凄さに気付いたことがあります。

まずパピー。

私はパピーに、バカにされたことがありません。

「なんでそんなことも分からないんだ」
「そんなことは常識だろ」
と言われたことが、一度もない。

もし仮に私が
「どうして赤信号だと渡っちゃいけないの?」と訊いたとしたら
「車に轢かれる可能性があるからだ」とか
「交通の妨げになるからだ」とか
答えてくれると思う

もし仮に私が
「どうして自分の家の犬は可愛いの?」と訊いたとしたら
「飼ってるからだ」などと
何らかのコメントは、してくれると思う

何を訊いても、ただ答えるだけ。
こんなにバカにしてこない人、パピーだけです。

私はすごく萎縮しやすくて
少しでも威圧されると、自分が何を考えていたかが、わからなくなってしまいます。
世知辛いことを言われると、やりたかったことを思い出せなくなります。

その私が
宣伝カーやカボチャの馬車などのアイディアを
実現してこれたのは
私が何を言ってもバカにしないパピーが
一緒に盛り上がり続けてくれたからです。


マミー。

私は、これまで、ほとんどの大人と意見割れを起こして来ました。
学生時代は先生と、社会に出てからはスタッフと。

相手がどこの誰であれ
私に一票を入れてくれて
だから私は、自分が感じていることを疑わずに、戦うことが出来ました。

私が自分の気持ちを大切に出来ているのは
私以上に私の気持ちを大切にしてくれるマミーが
いつもそばに居るからです。

「ねえ、私って、自閉症だと思うんだけど」
と言ったとき
てっきり「何言ってんの」と一蹴されると思っていたのだけど
マミーは「そうなの?」と答えてから少し黙って
「よく、障害のある人には、才能があるって言うから
みーちゃん天才かもね!」
と言いました。

私は、付き合った男の人に対して
手料理を作りません。作れません。
恥ずかしいし、気まずいからです。
「私は、この味を、美味しいと思っている」という自己評価が、
いたたまれない。あまりにも無理。

動画を作ったとき
歌詞を書いたとき
曲が出来たとき
歌をうたったとき
新作は、何であれ、いつも、最初にマミーに見せます。

私にとって、自分が作ったものを人に見せることは
すごく勇気が要ることだけど

マミーがいつも
「天才」「最高」「面白い」「泣ける」
って言ってくれるから
私はイイ気になれて
企画書を持って営業にいく気になれたし
YouTubeに動画投稿をしてみる気になれたし
宣伝カーで街を走る気になれたし、
そこからノコノコ降りて、ゲリラパフォーマンスまでやれてしまいました。

それに今回の「終わりにする」という決断も、出来ました。

こんなに気にしいで、気が小さく、臆病で、自信のない私が
人から「勇気がある人」や「自信のある人」だと誤解されるくらい
それらが必要な行動を積み重ねて来れたのは
パピーとマミーが
常にその部分を、担って来てくれたからだと思ってます。

下田家を構成する重要なパーツに「家庭崩壊」があります。
子供の頃から、2人の意見は割れていて
私はそのことで
「答えって1つじゃないんだ」ということに気付きました。
2人のことが大好きで
どちらの言い分もわかる気がして
どちらにも付けなかった私は
「流派の違いがあるだけだ」
という答えを持つことが出来ました。

私の夢は
『「うまれて来て良かったー」と叫びたくなるほど思って
「産んでくれてありがとう」と親に言う』ことです。

その気持ちになりたくて
夢みたいな目標を掲げては
あの手この手で達成してきたけれど
いつかパピーやマミーに死なれてしまう、というその一点だけで
やっぱり私にとって人生はプラマイどマイナスで
悲しいの方が大き過ぎて
人生はとんでもないものだと思うし
うまれてきて良かった、とは
結局ぜんぜん思えてないけど
パピーとマミーの組み合わせから生まれたことは
幸運だったと、思っています。

私にとって2人は「理想の夫婦」では無いし
下田家で育った結果として
「幸せな家庭」なんて実在しないと思ってしまっているけれど
私は「下田家というグループ」を、とても気に入っています。
1番最初の家族が、このメンバーで、良かった。

いつも、ありがとう。
2人が味方なことが、私を無敵にしてる。
これからも最強のチームシモリアンで居てください。

また一人になったけど
ここからも、少しも諦めずに、夢を叶えます。

下田美咲

p.s

私はパピーとマミーのことを
とくに尊敬はしていないので
親の威厳とか、世間体とか、気にしなくて大丈夫だから
どんな風でも、私の中で、イメージ壊れたりしないから
これからも豊和(オス)・祥子(メス)としての人生をエンジョイしてね!

大好きです。
愛してます。


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サプライズで両親をステージに呼んで
読んだお手紙。

いつか結婚式をする機会があったら絶対に手紙を読みたいし読まれたいと、そのために結婚式がしたいと、常日頃から言っている私ですが、
いつその機会があるかわからないし
無い可能性にも備えて
ワンマンで、読んだよもう!

この手紙を書いた日、この手紙を書くことしかしてない。他に何も出来なかったー。そのくらい、本気を出して書いた、心を裏返しにしたような、ラブセンテンスでござるまる。

結婚式をやれたら、また書こう。