こんばんわっしょい!

フィリピンへ行っていたよー!ただいまー!!

みーやんだよー!







ということで

この前、Twitterで少しだけ触れた件について

今から書いてみる。



ちょうど一週間前、

先週の日曜日の出来事です。



その日

私は家で仕事をする日で

動画編集やらのパソコン作業をしていました。

家には私一人しか居なかったため

愛犬で老犬のビーチャンは私の部屋に居て

寝たり、寝るのに飽きると起きてきて私の足元をウロチョロしたりしていました。


21時頃

「カチャン」という音が聞こえたので

ビーチャン?よろけて転んだ?と思って

振り返ると

床が、血だらけになっていました。

え?!!と思い

ビーチャンを見ると

脚のあたりから、物凄い勢いで血が流れていました。


とっさの判断で

ビーチャンを捕まえて抱え込み

基本的に抱かれることを嫌うビーチャンは全力で逃げようとしていたけれど

どうにか抱え込み

ボタボタと床を染め続ける血を見ながら

どうしよう

こんな小さな身体で、流して大丈夫な血の量は、そんなに多くない気がする

これ以上、血の勢いが増さないように、出血部を刺激するようなことは阻止しなくては

今は絶対歩かせちゃダメだ



止血しなきゃ



と思うのに

ビーチャンを歩かせないようにするには

抱っこしておくしか術が無くて

ビーチャンは抱っこを嫌う犬なので

大人しく抱っこされてくれず

暴れ狂うのを押さえなきゃいけないから

私の両腕は、そこに取られてしまい

さらには10kg近くあるので膝に乗せないと抱っこしておくことに限界があり


ビーチャンを歩かせない、ということのみに

すでに両手両足を取られた私は

身動きが取れず。

どうしよう、どうしようもない



途方に暮れている間も

血は、どんどん流れていて

床が、ビーチャンの身体が、私の服が、みるみる真っ赤に染まっていて


単純に腕の数が足りず

ひとりじゃ止血さえも出来ない

人を呼ばなくては、と

家族に知らせなくては、と

ビーチャンが少し静かになる一瞬の隙を付いて

どうにか携帯を足元に落とし、手元まで手繰り寄せ

けっこうな時間をかけながら

ビーチャンを片手で支えられそうな一瞬を狙うことの繰り返しで

なんとか親の番号を表示させるところまで辿り着き

かけるも、留守電。

父も母も何度かけても留守電。

そのとき時刻21時半ごろ。


これは・・・連絡は付かないパターンだ

携帯を見ない日だ

どんな急用があっても帰ってくるのを待つしか無い日だ

そしておそらく帰ってくるのは早くて0時頃だ、2人ともきっとそうだ

と長年暮らしてきている勘で思い



その間もビーチャンは腕の中で暴れまくっては

血を吹き出し、まき散らしていて

私も血だらけ

部屋の中も血だらけになっていて

私は全力でビーチャンを叱りつけ

危ないから!!暴れないで!!血出るから!!動かないで!!



25年間、一度も出したことの無いような声で怒鳴り

その甲斐あってなのか

貧血による衰弱なのか

徐々に、大人しく腕に収まる瞬間が増えていたので

姉と弟とのライングループを開き

ほとんど暗号のようなメッセージを打って助けを求めると

2人からは、すぐに応答があり














どんどん流れる血が怖くて

刻一刻と危ない気がして

腕の自由が利かず暗号のようなラインしか打てない中

どうにか状況を伝え

今すぐ病院へ行きたいけど、時間的にどこもやっていないし

一か八かで家を飛び出して向かってしまっても

ダメだった時

家から離れる分だけ、私もビーチャンも体力が危ない

など伝え


姉が

夜間でも対応してくれる動物病院を探し続け

なかなか見つからず

その間、私は

片腕のみで、暴れる10キロを抱えて押さえ続けていたため

すでに腕がかなり痙攣していて

これは私もビーチャンも限界に近い、どうしよう、人手が足りない、、と途方に暮れながら


ケガの詳細がわからないため

変に触れて悪化させる可能性に恐怖を感じつつ

血が流れている足を私の服の上に乗せて、なんとなく止血し


ケガ発見から一時間ほど経過した22時頃

ようやく姉から

「市内に、夜間対応してる病院あった!!」

と連絡が。


すぐに電話をかけて、

アポを取ったものの

一体どうやってそこへ向かえばいいのだろう、という問題が。


抱えたままでは私は運転出来ないし

犬はタクシーに乗れないし

どうしようどうしようと思いながら

でもタクシーしか無い。


よし、タクシーだ

と決意して、立ち上がった所で

両腕はビーチャンを支えてるし

手は血だらけだしで

財布をバッグから、もしくはお金を引き出しから、

取り出して小脇に抱える、という状態になることさえ困難すぎて

泣きながら

時間をかけてどうにかお金を持ち

血まみれの格好で家を出て、走り出すと

ビーチャンが一点を見つめたまま全く動かないことに気付いて

え、死んでる?!!!!

と思い

さっきまでドクドクなっていた脈も

自分が走っていることもあり、全然見つけられなくて

ダランと私の腕に寄りかかって、まるで反応がないビーチャンは、モノみたいで

え、死んだの?私の腕の中で?

と動転しながら

タクシーを拾えそうな道路までは、まだ200mくらいあって

半泣きになりながら走り


そもそも両手が塞がってて

どうやってタクシーを止めればいいんだろう?

助っ人がいないと無理だ

と思い

人が居そうな裏路地に駆け込むと

みんなが血だらけの私にギョッとしていて

すると前方からタクシーが来たので

お願いします、そのタクシーとめてください!と叫び

どうにかタクシーを停めたものの

ドアが開くと

犬を抱えている私を見た運転手さんが

「あー、お客さん、犬はキャリーに入れないと乗せられませんよ」と



わかってます

でも、そもそもビーチャンが入るサイズのキャリーなど家に無いし



ああ、もう間に合わない



と思った瞬間

わたしは泣き出していて

「わかってるんですけど・・・」

と声に出したところで

「え、ちょ、その血!!」

私が血だらけなことに気付いた運転手さんが

「え、え?!どうしたの!!!」

「ケガしてて、キャリーなくて、でも病院連れて行きたいんです・・・」

「わかった、乗って!!!」



普通の犬でさえダメなのに

血を流してて飼い主も血だらけなんて

余計に車を汚しそうでダメだろうことは

分かりきっていたから

本当に申し訳ない、と思いながら乗り込み

ありがたくて

車内でボロボロ泣き


10分ほどで到着すると

「お金はいいから、待ってるから、とりあえずわんちゃん早く診せておいで!!」

またも、ありがたくて泣き出す私



そうしてどうにかビーチャンをお医者さんに渡して

生きてることと、生き延びれそうなことを確認してから

タクシーに戻ると

「おうちは、さっきの辺りですか?」

と運転手さん。

そうです、と答えると

「犬を連れているとタクシーに乗れないから、帰りも自分が送りますから、治療が終わったら電話してください」

と携帯の番号を書いた紙を。

またも泣く私。



そのあと一時間程で治療が終わり

帰れることになり

電話をかけると

本当にお迎えに来てくれて

自宅まで送ってくれて

支払おうとしたら、メーター入っていなくて

「お金はいいです。わんちゃん、早く良くなるといいですね。お大事にしてくださいね!!」



本当に救われた。

2000年生まれのビーチャンは

ビーグルの平均寿命を超えていて

どちらかと言えば、動いていることが不思議な心臓で、機能していることが奇跡な身体で。

老犬の命は、とても脆くて儚い。

あの時、タクシーに乗れなくて

また大通りまで出て

人もタクシーもあまり通りかからない深夜のこの町で

タクシーを停めてくれる人を捜すことからやってたら

ビーチャンの命は持たなかったんじゃないか、と思う。

間に合わなかったかもしれない。



私は、この運転手さんに、全力で恩返しをしたいと思う。

車を降りてからずっと

「あの日、あの子を、助けて良かった」



心底、思ってもらいたい

そのために、何か出来ることはないだろうか

と考え続けていて

ひとつだけ、思い浮かんだことがあった。



人間っていいな

と思わせてくれた人には

人間っていいな、という気持ちを返したい


私も運転手さんに

そんな出来事を渡したいので

そうなるように、ちょっとやってみようと思うことがあります。




今のところ

この話は、ここまでだけど

もし続きが生まれたら

私がこの時、何を考え、どんな行動を取ったか

いつかどこかでまた皆に話そうと思います。







もー

人生で一番テンパったよ!







あー可愛い。

私とビーチャンは、あとどのくらい、同じ世界に、居られるのだろう。