6月議会で取り上げた分身ロボット「オリヒメ」のオンライン視察を行った。
全国の自治体でも活用される事例が多くあり、佐賀県でも活用できないかと考えている。そのようなので中で、オリヒメを開発しているオリイ研究所が、このオリヒメを活用した「分身ロボットカフェ」を運営しており、この度視察させていただいた。
視察者に一人一台オリヒメを割り当てていただき、実際にロボットを操作しながらの研修。
操作はとても簡単。以前教育委員会に議会質問で院内学級で活用できないかと尋ねた際、県教育委員会ではなく、現場の教員からは「そもそも入院中の生徒は、ロボットを扱う以前に体力がない」という趣旨の回答があったと聞いているが、全く体力は関係ないことがわかった。
労力としては、「オリヒメ導入の費用約5万円」と、「病院・院内学級と前在籍校とのやりとりの手間」が主な労力であると考える。そこが非常に大きなハードルと現場は考えているようだ。
病気で孤独の中闘病している子供達に寄り添うために、大人はどういったことが出来るのか。ICTがこれだけ発達している世の中で、大人がどれだけ柔軟に対応できるのかは、これからの世の中で、非常に大きな課題である。
(以下、メモ)
オリイ研究所オンライン視察
令和4年8月1日15時~16時
参加者:
富永あけみ(佐賀市議会議員)
田村ひろこ(鳥栖市議会議員)
江口善紀(佐賀県議会議員)
下田寛(佐賀県議会議員)
「孤独は消せる」吉藤オリイ
黒色の白衣を着ている。
吉藤さんが小学3年から不登校だった。
入院をきっかけにしばらく学校に行けなかった。心理的ハードル高い。3年半学校に行けなかった。会話、意思疎通。誰とも話をしなくなった。不思議なもので言葉を忘れてしまう。一日中時計を見つめるだけ。うつ状態。気づいたら夢遊病。目が冷めたら池の畔にたっている危険な状態だった。「孤独」が会社のキーワード。孤独を消したい。
自分の身代わりがいれば、学校にいける。心理的ハードルを低くできる。そこで分身ロボットオリヒメを開発した。自分のもう一つの身体として誕生した。
はじめは不登校、学校に行けない子を対象にした。
次第に、障害持っている人から声をいただいた。彼らも孤独。車椅子。社会と繋がれない。
そういうことから会社に舵が切られた。
障害ある人は働いた経験がない人が多い。働く一番最初はアルバイトではないか。その根幹は肉体労働。まずコップ、ドリンクを運べるなど。そこで分身ロボットカフェを開設。2019年から。120センチくらいのロボットをつくった。
日本橋の常設展。昨年6月にトライアル。日本財団と。病気の人が働くことを実証実験。そのあと3回トライアル。渋谷のカフェなど。
最後二回は社会に受け入れられるかを実験。渋谷の最上階のカフェで実際にロボットで働いてみた。
お客に需要もあることが実証された。今のカフェに至る。
(質問)
存在感。時間を一緒に共有できる。教室にズームをおいて遠隔はできる。ただ、学校の存在意義はそういうところではなく、休み時間に一緒に話せるとか時間を共有できる。オリヒメがあることで、情報伝達だけでなく、存在感を感じる。それによって時間を共有できる。
Qオリヒメでないといけない理由と院内学級で活用されている事例は?
A院内学級の事例はあるが、九州はない。昔ベネッセさんとやった事例はあるが、今パットはない。福岡県の特別支援学校が10台ほど入れいている。アバタービルド。引き抜きが多い。NTTの案内係。大阪のキョウワメデイカルのお菓子やで販売員。モスバーガーでレジ係。仙台三越のお中元販売(宮城大学との実証実験。)売上増になった。
人が一人つくのが大前提でシフト制。最低賃金は超えている。その地元の賃金体系による。外出困難者が対象。障害者や海外の人。オーストラリアの人。戻りたいけど戻れない人。距離の障害。やりたいことが出来ない人も対象。HPのパイロット紹介も。ロボット博覧会がお台場で開催されているが、そこでも活用されている。
孤独を埋めるにはコミュニケーション。レストランだが、スナックのような。お客さんにも孤独を解消していただけるようにという思いで。
(DAWNカフェ 店内視察)
操作は難しくない。手足が動かなくてもペンを口に加えてアイフォンで利用。視線入力も。
一時間ごとに区切った就労体系。各店を回って働いているパイロットもいる。
一台のみだと40000円くらいと送料。WIFIやルーターが必要ならばプラス料金となる。
神奈川県庁の受付で活用されているとのことだが、オリヒメライトは個人で単身赴任のお父様が家で御飯食べる。お墓参りするなど。結婚式披露宴に行けない人が活用する。今日いつでも声は聞こえる板書も見える。
長期入院すると学校や友達との関係が切れてしまう。絆が失われないまま入院できる。