本日開催されました「第56新型コロナウイルス感染症対策本部会議」(最近の感染状況等)の概要と説明資料をお送りします。

詳細は下記リンクからご覧ください。

 https://youtu.be/VQVvi5X2afQ

 

■知事の主な発言

・まさに今、佐賀県はステージ3(※)という状況だと判断しております

・佐賀県におきましても、時短要請をするかどうかの検討、調整を始めたい

 

※ステージ3 (別添ファイル「今後の感染状況の変化に対応した対策の実施に関する指標及び目安」より)

・感染者の急増及び医療提供体制における大きな支障の発生を避けるための対応が必要な段階

・ステージⅡと比べてクラスターが広範に多発する等、感染者が急増し、新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制への負荷がさらに高まり、一般医療にも大きな支障が発生することを避けるための対応が必要な状況。

 

■会議内容

○司会

 第56回新型コロナウイルス感染症対策本部会議を始めます。前回は一昨日、13日、水曜日に開催したところでございます。

 その際、福祉作業所でクラスターの発生があったことについて触れましたけれども、その後、その日のことでした、鳥栖市の保育所で新たにクラスターの発生が確認されました。10人を超えるもので、これまで県内で発生したクラスターとしては最大のものでした。これについてはまだ調査が続いているかと思いますが、そのことも含めて、最近の感染状況について健康福祉部長のほうからお願いいたします。

○健康福祉部長

 感染状況でございます。

 本県はこういう状況になっておりまして、この3日間は、323226と、合計で90人、平均しますと130人ということで、本県としてはかなり高い水準でございまして、厳しい状況にあるというふうに認識をしております。

 先ほどございましたとおり、クラスターも出ております。福祉作業所でございますとか、歯科医院、そして鳥栖市の保育所でも出まして、保育所では、昨日新たに職員の感染が出まして、これまで職員が15名、園児が4名、合計19名の感染状況となっております。本日も職員のご家族など、接触者を強く検査を行っているところでございます。

 今後、健康観察、さらには関係者のPCR検査等を行いまして、できるだけ早期に封じ込めを行えるよう取り組んでいきたいというふうに思っております。

 また、昨日は佐大の青木先生にも現場に行っていただきまして、感染の原因等々について現地調査及び指導等を行ってもらっております。

 これが、1512時現在、本日12現在のベッドの状況でございます。

  昨日から最大確保病床を増やしました。県内の医療機関のご協力いただきまして51ベッド増やしまして、現時点においては、最大確保病床は332でございます。分母はこれで出しております。さらに、増床を医療機関と話し合っておりまして、増床に向けて検討を行っているところでございます。

 また、現在アパホテルが宿泊療養施設となっておりますが、宿泊療養施設についてももう一か所増やすべく、具体的に先方と協議を行っている状況にございます。

 引き続き緊張感を持って取り組んでいきたいというふうに思っております。

○司会

 では、医療統括監からお願いいたします。

○医療統括監

 それでは、前回からお示ししております人口10万人当たりの新規感染者数を、これは7日間移動平均ですけれども、グラフで示したものです。

 前回お示ししましたように、東京は断トツで新規感染者数が多いわけで、10万人当たり11.6になっています。次に、大阪府とか福岡県が高いレベルにあって、福岡県ですと5.6という状態でございます。宮崎県は同じようなレベルだったんですけれども、今だんだん低くなってきています。それから、熊本県は次のグループでありますけれども、佐賀県と長崎県の間ぐらいにあります。先週は、かろうじて佐賀県が長崎県よりも低かったんですけど、最後の時点では10万人当たりで佐賀県が2.7で、長崎県は2.6です。それのおよそ半分ぐらいのところに鹿児島県と大分県が入るということで、非常に今の状況を見ますと、どんどんこれが開いていくというようなことも考えられるので、本当に今が瀬戸際というふうな状況にあるということでございます。

 これが状況であります。

 資料はございませんけれども、年末から年始にかけて5つほどクラスター対策の対象になった集団感染事例がございます。医療施設の事例、それから、介護施設や福祉施設の事例等がありました。また、保育所の事例もあったわけですけれども、それらを総合的に見てみますと、職場において、本来の業務をして、例えば、園児の方や患者さんを相手にしているときには細心の予防対策、マスクをしたり、小まめに消毒をしたりということはされているわけですけれども、例えば、患者さんや園児の方を離れて、仕事の一環なんですけど、会議をする、それは離れているので職員同士であるわけですけど、そういうときにたまたま、会食ではないんですけれども、食べ物を本当に少量ですけれども、みんなで共有しながら食べているという状況があったりした事例がございました。そういう場合ですと、食べ物に飛沫が、当然食べているのでマスクは外していますから、飛沫がかかったり、食べ物じゃなくて手にかかったりして、それをみんなで話をしながらやっていますと、知らない間に口の中にウイルスが侵入してしまったというような状況が考えられる。それが本当にそういうふうに原因になっているということはもちろん断定できないんですけれども、そういったことで感染し得るのではないかということが想定されるような事例がございました。

 また、業務ではなくて、業務と業務の間に休憩時間で休憩室の中で、やはり食べ物を食べたりとか、そういうときにマスクは外しているわけですし、それから、ポットとか調味料とか、そういうものを共有して使っていたりというような状況の中で、ひょっとするとそれで感染が広がったのではないかというようなことがございました。

 総じて見ると、いずれも総体的に狭い空間でそういうことが起こっているような場合に、クラスター対策に対して同じような感染、集団感染が発生してしまっているというようなことが考えられました。

 それから、今回は業務の合間ではなくて、業務を始める前、それから終わった後とかに着替えをするわけですけど、着替えをする場所はロッカー室だったりなんだりいろんなケースがあると思うんですけど、マスクをつけたまま着替えをするということはなかなか難しいんだろうと思います。そういうときに、やはりマスクが外れてお互いに話をしながらという時間が一定時間存在すると。そういう中で、感染リスクが高まっているような状況が考えられる事例もございました。

 あとは、空間空間でですね、消毒液を置いていないがために分離ができていないというような状況も一般論として多少見られております。そういうところで、結局、ちょっと気を緩めるといいますか、業務ではないところと、お客さんが前にいないところでの状況で、ついつい無意識のうちに気が緩んでいるというふうに、今では場面や場所の切り替わりのときが一番見落としがちだと言われているんですけど、そういうときに感染リスクが高まっているというふうに考えられます。

 総じて言いますと、今の感染状況の中では、やはり業務の環境の中で、仲間内ではあるわけですけど、第三者の集まる公的空間と同じように考えて、予防対策をしっかりしていないと、思わぬところでこういう感染事例が出てきてしまうということが言えますので、そういったことに留意の上、一層予防対策を強化していただきたいと考えております。

○司会

 それでは、落合教育長、学校関係についてお願いします。

○教育長

 明日から大学入学共通テストが始まり、入試シーズンが本格化いたします。

 県立学校につきましても明日、116に県立中学校の入学者選抜から入試がスタートします。新型コロナ感染が県内で増加している中での入試になりますので、受検生が感染、あるいは濃厚接触者等となった場合でも受検していただくことが可能となるような措置を講じました

 まず明日、116に実施される県立中学校の入学者選抜につきましては、感染あるいは濃厚接触者としてされた場合は、131に実施される追検査を受検することができます。

 次に、県立高校の一般選抜につきましては、33日から4にかけて実施されますけれども、感染した場合には39の追検査、または317の追々検査を受検することができます。いずれの日程におきましても、当日に濃厚接触者であった場合には、本試験の場合は別会場で、追試または追々試の場合は受検する当該学校の別室で受検していただくことができます。

 この場合には、受験生の検査結果が陰性であることと、試験日当日に無症状であること、試験会場まで公共交通機関などは使わずに来ていただくということが必要となります。

 こういった取扱いにつきましては、本日付けで発表をいたしました。

 また、24に一般選抜に先立って実施します県立高校の特別選抜につきましても、本検査と同様の取扱いとするように準備を今進めております。

 このように受験生が万が一新型コロナウイルスに感染、あるいは濃厚接触者になったとしても、検査を受けることができるようにいたしましたので、安心していただきたいと思います。

 ただ、受験生の皆さんには、ベストの体調で試験当日を迎えていただきたいと思っております。特に、最近は家庭内での感染が増えていますので、受験生が家庭内で感染するリスクを低減させるために、基本的な感染症対策に加えて、タオルやショックなど、ふだん何気なく家族と共有している日用品について、受験生は別にするとか、この時期、受験生の皆さん、そしてご家族の皆さんに徹底した感染予防をお願いして、万全の体制で受検当日を迎えてもらいたいと思います。

○司会

 今の件はよろしいでしょうか。

 それでは、そのほかということで、産業労働部長のほうからGo To Eatに関する状況を少しご報告いただきたいと思います。

○産業労働部長

  Go To Eatの関係で、本県のSAGA差おいし~と食事券」と言っておりますけれども、10日の時点で販売状況、約22万冊ということで、37%ぐらいということになっております。このGo To Eatにつきましては、販売期限が1月末、使用期限が3月末までというふうにされておりますけれども、これは延長することが可能となっております。したがいまして、こちらのほうは本県におきましても販売が1月末だったものを2月末までに延長、使用期限も3月末までと今なっているものを6月末までの延長というふうにしたいと考えております。

〇司会

 では、今、各部局関係する団体にお願いしていると思いますけれども、今、延長になったことも併せてお伝えいただいて、引き続き協力のお願いをいただきたいと思います。

 それでは知事お願いいたします。

○知事

 あのグラフを見ていただきたいと思いますけれども、13日まで、佐賀県黄色い線ですけれども、一桁をずっと24日間続けてきて、そこから14日から上昇局面を迎えています。あの緑が熊本県だと思いますけれども、14日以降は熊本県と同じような上昇カーブ。これは人口当たりですから、これまではもうちょっと下にいたのが、今このままいくと、さらに上がっていくということを考えなければいけないという状況だと思います。

 改めて医療機関をはじめ、関係する全ての皆さん方に心から感謝申し上げたいと思います。

 そして、14日以降を考えてみますに、特にずっとずっと佐賀県方式で追っているわけですけれども、ここのところの特徴として、やはりクラスターが発生しているということで数が多くなっています。保育園もそうでしたし、福祉作業所の寮というか宿泊施設も、たしかこれは東部だったと思います。そして、高齢者のデイサービスも、これは基山だったと思いますけれども。そして、JAさんのクラスターも、これは鳥栖、基山方向ということでありまして、鳥栖、基山を中心に今クラスターが出ているという状況ということ。そして、ここのところ、新規分も毎日出るようになっていて、そこのフォローアップに追われているという状況。そして、そういうことも関係して、陽性率も上がっているという状況だと認識しています。

 そうした中で、病床に対する逼迫度というものは徐々に高まっています。今、ステージ3というものの例を見ますと、医療提供体制の負荷がさらに高まり、一般医療にも大きな支障が発生することを避けるための対応が必要な状況とありますので、まさに今、佐賀県はステージ3という状況だと判断しております。

 そういうことがあって、一般医療に大きな支障があることを避けなければいけない状況ということであります。救急医療とか今、入院されている方だとか、そういった方に現時点では影響が出ていない状況、皆さんのおかげで維持している。これを守らなければいけないというところにあります。

 ということで、先ほど部長から説明しましたとおり、病床利用率が上がっておりますので、最大確保病床を追加で51床確保したということで、これは今後の状況に応じてさらに調整をお願いしたいと思っております。新しい病院もラインナップに加わって、こちらのほうも心から感謝申し上げたいと思います。

 そして、ホテルのほうでありますけれども、新たなホテルについても現在その方向で今作業中というか、調整中という状況だと思いますので、こちらのほうも速やかに準備をしておきたいと思っています。

 今、本県にとって大事なのは、県民の皆さんと一緒になって、ステージ4にはしないんだという強い覚悟を持って先手先手を胸に刻み、今後とも一つ一つの事例にしっかりと向き合いながら、県として必要な対策、メッセージを発していきたいと思っております。

 県民の皆さん、何とかステージ3でとどまれるように、この瀬戸際でとどまれるように一緒に頑張っていきたいと思います。

 そういうことでありまして、時短要請についてお話をさせていただきたいと思います。

 福岡県の状況ですが、福岡県には緊急事態宣言が発令されまして、時短要請も116日土曜日から始まると聞いております。昨年似たような環境にあったようなことを思い出しますが、我々は、やはり福岡県が飲食店の夜の営業の動きを止めるということでありますので、これを考慮したいと思います。何とか福岡県とも連携して、九州知事会で話をしたように、九州全体でこの流れを止めていくという強い連帯をみんなで図っていかなければいけないと認識しています。

 知事会見で申し上げたように、実際、九州の福岡県があのような状況になったのは、やはり首都圏が昨年と同じように、まだ火種が残っている状況の中で、また全国の都市に広がって、各地に広がっているという状況だと思うので、何としても首都圏と国と、そして医療の皆さん方が連携して、何とか追い込めるところまで封じ込めていただきたいと心からお願いしたいと思います。

 ということで、佐賀県は非常に福岡県と経済活動も密接不可分であります。県境も非常に近い形で、長く接しております。連携して取り組む必要があると思いますので、佐賀県におきましても、時短要請をするかどうかの検討、調整を始めたいと思います。

 仮に時短を行うということになりましたら、来週末をめどに調整をするということになろうかと思っております。

 さらに、もう1一つ申し上げたいと思いますが、佐賀県は常に自宅療養をゼロということで、これを維持すべく病床やホテルの整備を行っておりますけれども、今回、保育所の園児さんが感染しておりますので、その病床、ホテルの余裕と関係なく、園児の環境、そして家庭の状況を考慮しながら、例外的に積極的自宅療養を行うことがあるかもしれません。

 それにつきましては、あくまでもその園児の環境ということを考えての措置でありますので、それをあらかじめ、そうした場合があり得ることをここで申しておきたいと思います。もちろんその場合でも、家族全員の健康管理、外出しなくてもいい生活支援サービスというのは、佐賀型としてしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

 私は今日午前中、佐賀大学のほうに行ってまいりました。

 実はロボット利用について、ROBOサポート推進事業というのを今年度の事業として、それこそ地方創生臨時交付金を700万円活用して、お互い連携して負担がかからないようにという、何というんでしょう、例えば、配送ロボットだとか、食事を運ぶとか、いろんな様子を見て話ができるようなロボットですね、面会ロボット、それから消毒ロボットですね、見てきましたけど、空気にいろんな消毒するような、そういうロボットです。

 そんなようなものも活用しておりますので、それは何とか先ほど見て、動けそうだということで、これもチャレンジでしたけれども、ホテルのほうで佐賀大学と連携して一部実証してみようというふうに思ってございます。

 最後になりますけれども、先ほど野田統括監が話をしたように、やはり最近の事例を一つ一つ検証してみますと、特にクラスター関係になった場合も、仕事をしている中で、ついスタッフ同士でほっとしたときとか、マスクを外してみんなで休憩をするとか、ちょっとした何かをつまむとか、場合によってはたばこを吸いにいくとか、いろんな場面があり得ると思いますけれども、そういったところに、ふとしたところに落とし穴があるということでありますので、みんなみんな一生懸命やっているがゆえに、どうしてもほっとしたところで横に動いてしまう、クラスターが発生してしまうということになりますので、そういったところについて、これからもいろんな行事があります。節分だったり、ひな祭りだとか、いろいろありますから、そういったときにもぜひみんなで気をつけながら対応していきたいと思います。

 やはり佐賀県が頑張っていくためには、差別、誹謗中傷は決してあってはいけません。佐賀県は慈しみの県でございます。ここも重ねてお願いしたいと思います。

 そして、やはり少しでも熱があるとか体に異変があった場合については、慎重な行動を取っていただきたいと思いますし、そこは家族の中であっても、ちょっと様子がおかしいねといったときには、そういった対応をしていただくことというのが大変大きく、これから深くかからない方向になっていくと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 佐賀県、改めて、今ステージ3にとどまれるかどうか、そして、これが本当に、このステージ4というのは全然また別の世界です。通常の医療が受けられないなんていうのがあってはいけない。それこそ、人の命に大きく影響するところにいきますので、ここが踏ん張りどころだと思っています。ぜひですね、大事なことは、今みんなの気持ちがすさんでおりますけれども、お互いにエールを送り合って、みんなで頑張ろうと思うことだと思います。

 報道機関の皆さん方にもいつもお世話になっています。みんなで一つになって人が生きているこの社会を守っていかなければいけない、そういう温かい気持ちでこれからみんなで取り組んでいきたいと思います。ぜひチーム佐賀・オール佐賀で頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。