7月27日(月曜日)13時20分から第32回佐賀県新型コロナウィルス感染症対策本部会議が開催されました。
詳細はこちらからご覧ください。
会議終了後の知事インタビューの内容は下記リンクからご覧ください。
http://www.saga-chiji.jp/comment/20200727-1/
○健康福祉部長
今回の感染状況についてご報告いたします。
7月20日に77日ぶりに新規の県内の感染者を確認いたしました。その後、昨日まで7日間連続で新規の感染がございまして、この間、20人の感染者が出ております。前回の3月13日から5月までの状況がこういうことになっています。前回、3月13日に初発がございまして、20人に達したのが4月23日、武雄のクラスターが出た日でございまして、その間、42日間ということになります。それが同じ20人ということだけで見ますと、今回は7日間で20人に達したということ、それと、前回は最長で連続は4日間でございました。今回は7日も続いてということで、そういったことをもってしても、今回の感染状況は非常に厳しいものだと受け取っております。
今回の特徴をこの表で見てみますと、分かりやすいと思います。
前回は60代以上が3分の1、20代以下は約2割でした。今回は20代以下が9割でございます。50代以下でもう100%ということで、60代以上は今のところゼロで、今回の特徴として、本当に若い方の感染が広がっているということが言えると思います。前回の波の中で、遊びなどを自粛されていた若い方が7月上旬ぐらいから少し活発な行動を取られたことが今回の感染に出てきているのではないかと思っております。
20件のうち、福岡市のクラブに行かれた方が5人と、あと福岡市の居酒屋に行かれた方も6人おられまして、こういったところでの感染が非常に特徴的ではないかと思っております。
今回も感染者のご協力によりまして、非常に幅広くPCR検査をすることができました。そういったことで、感染経路もほとんど特定できておりますし、県内での感染の広がりも、いわゆる封じ込めができている状況だと考えております。
特に、お二方について高齢者の福祉施設に勤務されている方がいらっしゃいまして、そのお二人については、合計で120名程度の施設入所者、職員の検査を行いました。その方々が陰性だったときには、正直ほっとしたところでございます。
先ほど申しましたが、今回も、感染者の方々に、保健所の調査にご協力いただき、おかげをもちまして濃厚接触者や念のための検査も拾うことができました。そういったことで、感染の広がりが防止できていることについては感謝申し上げたいというふうに思います。
ただ一方、また今回も感染者を特定するような動きがSNS等を通じてあっていたことも事実でございます。そういったことは今後もしないようにお願いします。
○医療統括監
全国の状況ですけれども、これは7月13日から7月26日、当県で久しぶりに出た77日ぶりに出た7月20日を境に、その日を含む1週間と、その以前の1週間、それ含まない1週間、合計2週間でどれくらい全国でPCR陽性の人が発生例があったかということであります。
佐賀は20例ですけれども、東京3,187例、大阪でも1,161例、それから、福岡で510例、過去最高を記録しているのが東京とか埼玉とか大阪、兵庫、京都、福岡、あと愛知あたりでは過去最高の数です。若者中心に大きな数を記録しております。大分と岩手につきましてはゼロだということでございます。
7月20日以降に全体として合計で20の〇と□があって、〇が女性、□が男性ということで、20ありますがおおむね7月10日台、一番最初にレストランとかクラブあたりで7月11日あたりに感染が始まり出して今に至っていまして、このうち2例が7月20日越したあたりなんですけど、ほぼ7月10日台に(福岡への往来をした方に)患者さんが発生していると。居酒屋、レストランというのは少し若い人たちが集まるようなところで、純粋なレストランとかじゃないんですけど、そういうところで会食的な集まりをしたということで、クラブが福岡でもいろいろな形でニュースになっていますけど、いわゆるクラブですね。
それから、勤務先とか職場に行かれて感染しているようなケースであります。
ほとんど感染の場は、こちらは福岡県内、こちらが佐賀県内ということですけれども、ほぼ福岡由来は、全体としているんですけれども、ここ福岡県のほうで感染が起こったというような状況があります。
合計20で、全体で260件の検査をしています。この20件、先ほど部長の説明にあった福祉施設関係が171件となって、ここの関係が非常に多くなっております。
260件で20陽性で、240件の陰性をこの周辺で確認しているということで、とりあえずこれで封じ込めができていると考えているところでございます。
○知事
ちょっと今の報告を整理したいんだけど、20件全て福岡由来と考えられるということ。そして、例えば、最近で言うと、宮崎とか与論とかで言われているような家庭内とか院内とか、そういうような波及をしているというものは1件もなかった、いわゆるPCR検査、下の240件、家庭とか施設とか様々なところを全部、念のためを含めてかけまくったけど、そちらへの派生はなかったということでよろしいですか。
○医療統括監
はい、そのとおりです。
○知事
ここが非常に明確で、我々早い段階で捕捉して、念のためをかけることによって、次の広がりを抑えているというのは第1波のときからそれをやってきた。これを捕捉するのが遅くなると、次の世代が発症期を迎えて、感染期を迎えて、県内での感染が進む。場合によっては、市中感染に進むということなので、今のような警戒体制のままでしっかりと県内で飛ぶことがないようにやっていくということが重要だという認識でよろしいですか。
○医療統括監
はい、そのとおりです。
○知事
よろしいですね。
もう一点、結構いろんな大人の方から聞かれるのは、クラブという言葉なんだけど、若い人たちがそんなにお金を持っているのか、佐賀の若い子たちがと聞かれるんだけど、さっき年輩の副知事が多少勉強したようなので、ちゃんと県民に解説したらいいしゃない。このクラブという意味を。
○坂本副知事
僕はクラブに行ったことはないですけれども、前回発症したときのクラブというより。
○知事
まず明確に、大人が行くナイトクラブとは違うということでしょう。
○坂本副知事
違います。前回いろいろ注意を喚起したクラブと今回のクラブと言われるのは全く違うようで、昔のディスコみたいな感じのクラブ。ディスコと若干違うみたいですけれども、形態は全くディスコと同じような形のクラブということです。
○知事
ということなので、いわゆる佐賀の大人たちが、若い方がいわゆるキャバレー、クラブ系のクラブに行っているという会話がよく聞かれるけれども、そうではなくて、いわゆる私世代ぐらいで言うところのディスコみたいな形態のものが、割と朝までやっているという形態ということだから、そうすると、ボリュームが大きい、音ががんがんしているので、声をかけるには近くに寄っていかんばいかんし、マスクは当然してないケースが多いと推定されるので、ということであるということ。
それから、いろいろ漠としているけれども、居酒屋、レストランというチームにもクラブに行っていた人間ももちろんいて、実はクラブというのがすごく大きな、何と言うの、原因、しかも、複数のクラブなので
○医療統括監
何回も行っている方も。
○知事
何回も行っている方、確かにね。だから、意外といわゆるクラブというものの存在というものは、意識しなければいけないし、当面ここ慎んでいただくというのが大事なことということでよろしいですか。
○医療統括監
はい。
○坂本副知事
先ほども触れられていた、健康福祉部長が言っていた福祉施設の関連ですけれども、171件の陰性のところに含まれていると思うですけれども、これはやっぱりその方々が福岡に行かれて、クラブでマスクを外して楽しんだけれども、施設とかではきちんとマスクをして対応されたということなんだろうと思うんですけれども、だから、極めてマスクとか、そういう注意喚起をすれば安心できるとまでは言えないけど、結構大丈夫だということ、そういうことでいいんですかね。
○医療統括監
そうですね。お互いにマスクを、今ユニバーサルマスキングという言葉がありますけど、それをすることによってお互い危険度を低くするということですね。そういう環境だと、医療機関とか介護施設とかはとっていますので、そういうルールに従ってやっていくとそういうことは起こらない。一方で、少し油断してしまったときにマスクが外れて結果的に感染を起こすということだったのではないかと思います。
意図的に、こういうことが起こるようにということじゃないと。
○知事
まず、これは県民の皆さんも見ていただいている方、市町の皆さんもおられると思いますが、今、土砂災害が危険な状況です。ここ数日間、山を含めて非常に危険な状況が続いておりますので、天気が改善したからといって、できる限り山とか土砂災害が起こりそうなところを通過しないように、念のため、用心いただきたいと思います。
そして、コロナの関係ですけれども、おかげさまで76日間は佐賀県内で陽性者が出ないという状況が続いておりました。これは本当に県民の皆さん方がしっかりと感染防止措置をしていただいたことだと思っています。その後、全国的な問題として、またコロナの第2波が来たということで、佐賀県も7日間連続で20件発生したということであります。そして、その全てが福岡由来ということであります。福岡さんにして見れば、そのほとんどが東京のほうからということになろうかと思いますが、私はそれだけ東京問題というのが大きな課題であったんだろうと認識しております。
いずれにしても、20件のうち9割がいわゆる29歳以下ですね。10代がたしか1人おったかと思いますけれども、そのほとんどが20代ということ。そして、その全てが無症状か軽症ということが今回の大きな特徴だろうと思います。
ですので、よくこれを分析してみますと、佐賀県民同士で福岡に行った場合も多いわけですけれども、その中でも、行く場所が大きな問題だと思っています。通常、福岡に通勤・通学をしているということでかかったというよりは、むしろ、福岡に遊びに行って、やっぱり非常にみんな閉塞していたので、ちょっと弾けたという中で、気を抜いてマスクを外してというような状況だったのかと推測されるわけです。ですので、当分の間、いわゆるクラブだとかの行き先ということに気をつけていただくことと、どうしても同じ仲間内だったりとかすると、大丈夫だろうということで、つい気が緩みがちですけれども、そういったところに気をつけていただきたいと思います。
今回、その中でもありがたかったのは、20人からさらに感染という部分がなかった。ということは、20人がしっかりと協力いただいたということと、その捕捉が早かったということによって、240件の周辺PCR検査が全て陰性という結果に結びついているのかなと思います。
ここがとても大きくて、この次のところに感染してしまいますと、さらに追うのがだんだん困難になるという状況になります。そして、佐賀県が一番おそれている高齢者への感染、そして持病持ちの方への感染ということにつながるので、ここは気をつけて当たらなければいけないと思います。
ですので、若い世代の皆さん方、今、学校も、大学、そういったものも開かれていないような状況の中で、いろいろ思うところはあると思いますけれども、できる限り、行く場所、そして感染防止対策を考えていただくということと、できる限り、佐賀県内で行動いただけるといいのかなと思います。
それがまた、軽症であるがゆえに意識がなかなか行かないところもあるかもしれませんが、そこから高齢者に感染いたしますと、大変大きなことになりますので、今気を引き締めてそこの部分を対応いただくと。あえて福岡県自体に行くなと今回申し上げませんけれども、行く場所だとか、感染防止のやり方だとか、そういったことを改めて考えていただきたいというふうに思います。
ということで、これからどういう方向に流れていくのか分かりませんが、さらに東京、大阪、福岡といったところ。そして、九州各県もそれぞれ特徴を持ったような形での発症が出ておりますので、そういったところもしっかりと検証しながら、佐賀県としての対応を考えていきたいと思っております。
ご案内のとおり、SSPも今順調に進捗して、大雨のほうでちょっと苦労しているところもありますけれども、何とか8月上旬までの間、それぞれしっかりと感染防止対策をして進めていきたいと思っておりますので、皆さんもよろしくお願いします。
結びになりますけれども、ここに来てまた医療機関の皆さん方に本当にご迷惑をおかけしております。できる限りホテルの活用とか、そういったことで負担を軽減できるように取り計らっていきたいと思います。医療従事者の皆さん方、心から感謝申し上げます。今後も引き続きご協力をよろしくお願いいたします。
それから、高齢者を含めた福祉施設の皆さん方、従事されている皆さん方、行動に制約を受けて、非常に心苦しいのですが、今影響が大きく発生するリスクがまた来ておりますので、そういった意味で、改めて体調のチェックといったものもお願いします。
大雨災害、コロナと、非常に厳しい状況でありますけど、チーム佐賀、オール佐賀で支え合っていきたいと思います。
そして、県内的にいうと、「支え愛活動局面」と言っていいと思っています。できる限り佐賀県内で、旅館、そしてホテル、そういったものもぜひ県内でご活用いただきまして、この苦しい時期を乗り切っていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
市町の皆さん方も、いつもお疲れさまです。ありがとうございます。
最後に告知を。
ということで取りまとめますと、特に、30歳未満の皆様方へお願いしたいと思います。最近の県内での感染事例の特徴として、その大半が福岡市内の飲食店を利用した若い世代の方々となっています。福岡市内のクラブやパーティーなど、感染リスクが高い場所へ行くことは当面お控えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
さらに、引き続き県民の皆様方へお願いします。マスク着用、手洗い、3密を避けるなど、基本的な感染予防の徹底をお願いいたします。また、食事のときはマスクをどうしても外さざるを得ません。そういった場合に感染予防を意識した行動を重ねてお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【以下、知事インタビューのリンク先の内容】
○記者
大都市圏への移動についてなんですが、福岡県へ行かないとは申し上げないとおっしゃいましたが、改めて県をまたいだ移動について、知事の認識と県民への注意喚起をお願いします。
○知事
先週77日ぶりに確認された新規感染ですが、7日間連続で20件出るということになりました。そして、その全てが福岡由来と我々は考えております。
ただ、その中身を分析いたしますと、いわゆる普通に通勤・通学しているというところから大きく発生するということではなくて、いわゆるクラブだとかパーティーだとか、そういったところからの派生が多いということが分かります。通常の生活の中で発生してしまう場合については、一つ一つしっかり対応できるものと思いますけれども、やはりクラスター的に多く発生するパターンというのはなかなか対応が難しいので、今回我々として考えたものといたしまして、県境を塞ぐということではなくて、ここに申し上げたように、特に今回は9割方、10代の方1人を除いて全て20代の方になりますので、若い方々にいわゆる福岡市内のクラブ、それからパーティーというようなところへの参加を当面控えていただくことによって対応できるのではないかと認識しています。
ぜひ報道の皆さん方もクラブ、いわゆるディスコのようなところで割と遅くまでやっている、朝までやっていたりする、そういう場所ですので、そういう認識もあわせて告知いただきたい。
○記者
あと一点、政府の「GO TO キャンペーン」が本格的に始まりましたが、県内への影響は、感染の面でも経済の面でもなんですが、どのようにお考えでしょうか。
○知事
もちろん、観光、旅行、交通関係、非常に今傷ついている状況です。その中で、今回「GO TO キャンペーン」ということなので、まだよく分析しておりませんし、その「GO TO キャンペーン」からの感染というのは、まだちょっと時期が早い。これからもっと後になってから現れてくるものなので、今の段階では何とも申し上げられませんけれども、現状において佐賀県は、できる限り「高近長」、近場の皆さん方に価値の高い旅行をしていただくということを推奨しておりまして、県民の皆様方にもこういう時期、お互い支え合うためにもできるだけ県内の旅館、ホテルというところに宿泊いただけないだろうかというお願いをしているというのが現状です。
○記者
20代の若者が遊びたいというのは重々分かるんですが、もう少し県内で遊んでほしいといいますか、県内での利用というところで呼びかけてもらえますか。
○知事
つい佐賀もん同士、福岡行ってクラブに行きたいという気持ちも分からないではないんだけれども、ぜひ県内で楽しんでいただきたいなと。今、やはりふだんみんな頑張って抑えているから、今回の20人から県内に派生することがなかった。高齢者に行くこともなかった。本当に僕らはありがたいことだと思っているんですけれども、その分、ふだん県内で抑えているがゆえに、つい福岡に行ってはじけたいという気持ちになるのもよく分かる。ただ、そこにどうしてもリスクが潜むので、もうしばし辛抱いただいて、県内オープンエアもいろんな楽しみ方もあるので、ぜひ県内で楽しんでいただけるということを考えていただけるとうれしく思います。よろしくお願いします。
○記者
「GO TO」の絡みで、連休の前には九州内の旅行を平日促すようなキャンペーンを打つという告知もされていましたが、その辺りのキャンペーンの打ち方とか見直すということはありますか。
○知事
もともと我々とすると、県のキャンペーンも県民と九州の中ということで、さらにプラスオンした形で支援をしているわけですけれども、私の聞いているところによると、大分近場での予約というのが多く入ってきているというふうに聞いております。これから一日一日がこの「GO TO キャンペーン」の影響というものが現れてくると思うので、いろんな意味で、そこをよく分析しながら今後しっかり検証していきたいと思います。
本日の報告は以上です。