息子のNICUでの治療は一ヶ月に及んだ。
また妻の発熱は結局原因が分からず、通常の期間より長めの入院となり
約14日後には退院となった。
その間も毎日搾乳をし面会をかねてNICUへ持って行っていた。
私は仕事が終わった20時過ぎに面会へ行く…
姉二人の録音した音声や歌声を聞かせると聞いて反応しているのか
体がもそもそ動いていて、少し希望が持てて嬉しかった…。
ただ二人で面会するとき、たまに妻が漏らす
「元気に生むことが出来なくてごめんね」
という言葉が、彼女にだけ負担をかけてしまっていることに
申し訳なさを感じてしまった。
そして退院間近に行われたMRIや脳波測定の結果…
-多嚢胞性脳軟化症の疑い
-低酸素症虚血性脳症
-脳性麻痺となる可能性が高い
心の片隅で、もしかすると大丈夫かもという希望は易々と打ち砕かれた。
脳の損傷は現代医学では元に戻らない…
予想はしていただけにやはりショックだった。
隣で一緒に聞いていた妻は俯いて静かだった。
淡々と説明する医師の傍ら、
NICUでお世話になっていた看護師さんは少し泣いていた。
「子どもは時に我々の想像以上の治癒力を発揮することもあります」
「出来ることは全てしていきましょう!」
…
…
脳性麻痺は1,000人に約2人の割合で発生する調査があるとのこと。
この病院では年間約500件の分娩数があるので、
調査に照らし合わせると最低でも一人は脳性麻痺になる可能性がある。
まさかその一人になるとは…これからの生活を考えると絶望しか無く、
先生の言葉は耳に入らなかった。