コスモスシーズン前の10月上旬、東武鉄道がイベントコラボHMのデザインを公募する旨のリリースをしました。厳密には複数あるデザイン案の中から一つ投票してもらうスタイルですが、HMのデザインに我々の意見が反映されるのはSL大樹史上初めてでした。ネタカン蒐集家としてオリジナリティの高いデザイン案に投票しましたが、選ばれたのは「ふたら」をもじったようなオレンジ色のデザインでした。見栄えは大事ですけど他のカンと似通ってちゃつまらなくないですかね、なんて思いましたが文句言うなら撮るなってなもんで、とにかく大樹として初の試みとなった日光マウンテンランニング大会コラボHMを撮るべく金曜日に出動しました。

 

ふたら運用は風景やスナップでVが撮りやすいものの、編成撮影地となるとまともなアングルは皆無。線路が杉並木の北側に沿っているせいで晴れたら日が当たらないし、綺麗に編成が抜ける区間も意外となくてひたすらBOSEです。強いて言うなら一部の俯瞰撮影地と杉並木構図か。幸い当日は曇ってくれたので、杉並木バックで編成を狙う事にしました。

カミイマ→トニコは20‰以上の急勾配が続くため大樹の中でもとりわけ爆煙が期待できます。また先述の通り編成が抜ける所は少なく、線路周辺が開けた上今市界隈に集中しているため撮影地は自然と絞られます。

日光だいや川公園の脇に駐車して未舗装の細道を歩き、畑の一角から線路を見渡します。上今市駅から1kmほど西は余計な障害物がなく編成を綺麗に抜ける唯一(要出典)の場所。ただし線路が高く見上げになるため4ノビ脚立とハスキー5段を全開にしてポジショニングします。5周年の際に一度撮りましたが、そこで構えてみると手前の木が干渉してしまったので少し前進。他の木も成長したらアングル消滅でしょうね。

 

この界隈はスペーシアX2号との被りが怖いです。地方路線とはいえ特急街道の東武日光線は意外と列車密度は高く、被りを気にしながら撮らなければいけません。両者定時ならスペーシアXが先に通過してシモイマ寄りの踏切付近でモノと離合します。果たしてシモイマ方面から汽笛が聞こえると踏切が鳴り始め、同時に新型車両が後ろからやってきて奥ですれ違いました。踏切は鳴ったまま1分ほど経つと、白煙を勢いよく噴き上げたC11 325がゆっくり登って来ました。

 

 

HMはやっぱりふたら風ですが、結構いいんじゃないでしょうか。キャタとゲバを畳んで車まで歩いて戻るのが結構時間を要するため追っかけは諦めて返しを狙います。

 

復路も同じ場所で、カミイマ寄りから撮れます。道が狭いので慎重に車をつけて再びハス5と4ノビを全開で構えて待機。ハイアン専用撮影地だと全然同業者を見かけません。

 

 

 

DE10側は純正ふたらのままです。せっかくだから未履修のアングルで撮った程度ですが悪くはないかな。個人的に架線柱が釜の裏にあるのが気に食わないので更にサイドでも良い。

 

素早く撤収し、下今市での10分停を使って追っかけスタート。ドン曇り過ぎて露出不足なぐらいですが、光線を無視して鬼怒川橋梁が撮れるので真っすぐ向かいました。やはり撮影者は誰もおらず、ベストポジションに三脚を立ててのんびり待機。テレコンを使うので鬼クラ不可避ですが、モノは黒煙を噴き上げてやって来ました。

 

 

デザインがよくわかるアングルで黒煙カットを撮れて感無量。なんだかんだカッコいいですね。

ノリノリで追っかけを継続し、陸橋下も回収。

 

 

 

暗いおかげで前照灯の光がエエ感じに描写されています。いつも通り転回へ。

 

 

駅の明かりが相当目立っているのがすごい。14時台なのに驚きの暗さです。どんだけ雲が分厚いんだろう。曇りは曇りでも特に暗い部類でしょう。例によって信号場で6レを待つものの、露出がなさすぎてISO感度を1600まで上げることに。しかも姿を現したモノは前照灯がついておらず、戦意喪失して適当に1枚だけシャッターを切っていそいそと撤収しました。当然このまま終わるわけにはいかず、倉ヶ崎では誠意の点灯を頂きました。出撃チャンスは事実上この日だけだったので1発で履修完了できてよかったです。

 

 

ちなみにコスモスが終わりイルミネーションが設置される前のまっさらなタイミングに当たったため、いつもより前進して140mmぐらいで撮れました。いつもの150mmアングルで撮るとケツのDLがフレーミングをカツカツにしてしまうので前進してキロポストを回避できるとありがたいんですよね。