始まりの場所 | 清水利生 Toshiki Shimizu BLOG 株式会社43lab

清水利生 Toshiki Shimizu BLOG 株式会社43lab

43Lab代表取締役
メンタルトレーナー


2020年2月に株式会社43Labを設立した。

その前身となる432メンタルトレーニングラボを開始したのは2018年のこと。


その頃はスポーツの現場での仕事は楽しい。

この道で自分がどこまでできるのか試してみたい。

そんな気持ちで溢れていた頃。


東京ドームは僕にとって始まりの場所と言える。

自分がサポートしている選手の試合を間近でみて、目標を叶える瞬間を肌で感じることができた。


自分でも驚いたが、自分が現役でプレーしていた頃と同じように感情が溢れる。

とても不思議な経験だった。





僕は若い頃は人を応援したいと思えない人だった。

自分に何が得られるか?それしか考えていなかった頃は、人を応援する人の気持ちがわからなかった。


自分が満たしたいものが埋まっておらず、人に多くを求めていたと思う。

「わかってくれ、俺はこんな事がしたい」という気持ちばかりが先行し、人のことを深く知るという事ができていなかった。



メンタルトレーナーとして活動し始めた8年前は、現役時代の自分を捨てきることができず「こんなにがんばれたんだから他の人よりできるでしょ」とどこか思っていた。


そんな気持ちを捨て切り、0からのスタートなんだということを認識したところが大きな変化を生んだ。

今考えれば社会に出て一年目、できないことばかりな事が当たり前のことだなって思うけれども、その頃はなぜかスポーツでお金をもらった事がとてつもなくすごい事だと勘違いしていた。


今の僕は「アスリートだからすごい」ではなく、どんな仕事をしていても働いたことに対価を得ていればその道のプロ。という認識を持っている。

人それぞれすごいところはあると思う。

どんな人も頑張っている事があり、どんな人にも幸せだと感じる形は違うと思っている。




メンタルトレーナーとして活動し始めた当初、最初にぶつかったのはその勘違いから生まれる壁だった。

一生懸命にスポーツをやってきた自分を肯定したく、自分以上に頑張ってない人をどこか下に見て、上下をつけた関係性でしか関わる事ができなくなってた。

今思うと本当に嫌な自分がいる。



それを壊してくれたのは、紛れもない僕の周りの人だった。

真っ向から人との関わり方を否定され、忘れられないくらい傷ついたこともあった。


しかし、そう言った経験が自分の人との関わりを変えてくれた。


リスペクトを払い、人と対等に関わるということを教えてくれた。

人の価値観や生き方を、良い悪いという評価するような見方もしなくなった。



その頃から自然と人を応援することができるようになっていったと感じる。

自分が黒子になって人をサポートしていくことのやりがいを、心で感じれるようになった。


今振り返ると、私のメンタルトレーニングの技術もその頃から向上していったなと思う。




そんな成長を経てサポートし始めた、ある野球選手との出会いで僕は大きなことを学んだ。

冒頭にも書いたが、7年前の東京ドームでは忘れられない経験をする事ができた。

人をサポートして、人の成功を支える事ができた時の感動はとても大きいものだった。


この経験こそ、今の僕を支える大きな出来事。

そしてこの会社の基礎となる大切な出来事であると思っている。




今年の東京ドームは、いつもとは違った感覚だった。

また大きなことを学ばせてもらった。

その選手のサポートを始めて7年目。

最初のトレーニングを昨日のことかのように思い出す。



人にはそれぞれのドラマがあり、

人の人生に関わることの責任を忘れずに仕事をしていきたい。