しみ・ほくろクリニックは、今年の6月で、開院7年になります。
また、7月1日より、火、水、金、土曜日の診療日が、1日少なくなり、月、金、土曜日になる予定です。(診療時間は同じです)
はやっているのに、診療日を減らすのはなぜですか?
ときかれますが、理由はこうです。
開院から今日まで、診療にこられた患者は、7年間で12000人ほど。
ホクロとシミが、ほぼ同じで、それぞれ7000人です。
(重複していますので、トータルは多くなります)
さて、熊本市の人口は、周辺の市や町を合わせて100万人ほど。
ホクロを取りたいと思う年令層は、約半分の50万人。
そのうち、実際にホクロを取ろうと医療機関に行く人は10分の1以下で、2~3万人でしょう。
熊本にも多くの皮膚科や美容外科があり、しみほくろクリニックにくる人は、多目に見積って一万人ほど。
要するに、現時点で、熊本近辺でホクロを取りたいと当院にくる可能性がある人は、残り約3000人になります。
ホクロは、5〜10年単位で大きくなりますが、新たに取ろうとする人は、せいぜい数パーセント増えるだけでしょう。
すなわち、このままでは、あと2年もすれば、熊本近郊の人のほとんどのホクロを取り尽くし、来院される方が激減すると思われます。
(他県から来られる方は、せいぜい数パーセント)
シミも、同じような経過をとるはずです。
このことは、開院する時にシュミレーションをして、ある程度はわかっていました。
実際に、昨年の2〜3月は、予約の方が600人以上いましたが、徐々に、しかも確実に減っていき、現在では200人ほどになっています。
この時が、ビークだったのですね。
予約待ちも、2か月半から、3週間ほどに。
待ち時間が短くなるのはいいことですが、医院の寿命は次第に短くなっていきます。
寿命を長くするには、二つの方法しかありません。
一つは、ホクロを取りたい人を増やすこと。
もう一つは、取る人数を減らすことです。
前者は難しいので、後者の理由から、診療日を減らすことにしたわけです。
2〜3年後には、診療日を月、金か、土、日の二日にし、その後は、週一日にする予定です。
さて、今日は、老人性のシミの話をしましょう。
この黒くて盛り上がっているのは、老人性のシミと言われるものです。(老人性イボ、老人性ゆうぜい、脂漏性角化症ともいわれます)
加齢現象であり、紫外線(日焼け)により悪化、増大します。
色調は違いますが、これも同じものてセす。
この様に、小さなシミが急に増えたり、悪化する場合は、内臓に悪性腫瘍ができた可能性があります。
これは、老人性のシミではなく、皮膚がんの一種です。悪性黒色腫と異なり、悪性度は低いですが放置してはいけません。
大きな病院で病理検査を受けましょう。
この様になると、肉眼でも、ただならない雰囲気があり、悪性のものとわかります。
治療は1日を争います。
速やかに、専門病院を受診しましょう。
ただ、老人性のシミによく似ている皮膚がんは、非常に頻度が低く、私の40年以上のの臨床経験で、出会ったのは10人余りです。
過度に心配する必要はありません。
普通の老人性シミは、いくつでも簡単に取れて、再発はしません。
診察すれば、悪性の物かどうかはすぐにわかります。
悪性でなくても、そのまま放置しますと、次第に大きく黒くなり、外見が悪くなります。
小さなうちに、しみほくろクリニックで取りましょう。
さて、 話は戻って。
ホクロを取りたい人を増やすには、何かいい方法はないか・・・
と日夜考え、画期的な方法に思い至りました。
【 以下のジョークは、特定の人を対象に侮辱したり揶揄したりする意図はありませんが、嫌な思いをされた場合は、お許しくたさい 】
院長室に入ってきた看護師。
机の上のビンを見て、
「先生。その黒い液体は、なんですか?」
「これか。これはね、強力な発色剤だよ」
と耳元で、ささやく。
「発色剤? 何に使うのですか」
「これを水源池に入れるんだ。水道の水を飲んで、一週間もすると、全身にホクロができる、というわけだ。内緒だよ」
「なるほど。さすが先生。これで、しみほくろクリニックも安泰ですね」
「うまくいけばね。ウシシシッ」
それから一週間。
街を歩く人を見ても、ホクロのある人が増えたようには思えなかった。
おかしいな。
入れる量が少なかったかな。
その日の夜、大量に造った発色剤を上水場に運び、ドバドバと貯水池に入れた。
「これで、どうだ。まいったか!」
一週間後。
目が覚めて、洗面台の鏡を見て、腰が抜けた。
なんと、そこに映っていたのは、真っ黒な顔だった!
頭から足先まで、全身真っ黒けのけ。
あわてて寝室に行って、家内の顔を見るが、まったく同じ。
一か月後。
熊本周辺の人は、すべて真っ黒けになってしまい、当然、しみほくろクリニックは閉院になったのでした。
という、おそまつ!