「法務大臣は、死刑のハンコを押す地味な仕事」
と発言して、辞職した大臣がいますね。
この人は、自分のやってきたことを、わかっているのでしょうか。
死刑と言うのは、国がやっている殺人に他なりません。
法律で許された業務ですから、罪に問われないだけで、執行の許可すなわち印鑑を押すということは、殺人の当事者になるわけです。
根源的に、このことは、極めて重く厳粛で、究極の選択でなければなりません。
それなのに、あちこちの講演で、半ば揶揄したような、軽い気持ちで言ったということです。
人の命をなんと思っているのでしょう。
辞職は当然ですね。
実は、医療の世界でも、同じようなことが頻発しています。
私が研修医の時です。
先輩の先生が書いた死亡診断書。
署名の欄の上に、死因の項目があり。
なんと、その先生は、そこに自分の名前を書いていたのです。
医局では
「やっぱり」
という噂が立っていました。
・・・・ 殺人
「おじいさん。ちゃんと、お薬を飲まないと、大変なことになりますよ」
・・・・ 脅迫
「同じ薬を出しておきましたからね」
・・・・ 押し売り
「それでは、今から手術を始めます。看護師さん、メス!」
・・・・ 傷害
「おばあちゃん。左の膝が痛いのは、歳だからですよ」
「だけど、先生。痛くない右膝と、同じ年ですけど」
「それは・・・」
・・・・ 詐欺
「病気はね、治らないと思うと治りません。私の言うことをよく聞いて、必ず治ると思ってください。はい、お薬」
・・・・ 霊感商法
話は変わって、写真のような方が、
「イボを。3個取ってほしい」
と来院されました。
この3個のイボ状のものは、真ん中が本物のイボ(ウイルス性のイボ)で、下は、老人性のシミ、上はホクロでした。
イボ状のものは50種類以上あるのですが、多くはホクロか老人性のシミです。
取り方は、ほぼ同じで、一度できれいに取れ、再発はしません。
これは、黒いのでイボではなくホクロだとわかりますね。
鼻の頭近くは、非常に傷跡が残りやすい所でずが
6か月後に、このようになりました。
下部にある小さな点は、縁にあった色素が再発したもので、簡単に取ることができます。
ホクロは、体中の皮ふや粘膜にできます。
なんと、歯茎にもできるのですね。
45年間の開業で、歯茎はこの一例だけです。
話は戻って。
手術と言うのは、人の身体を切ったり縫ったりするのですが、傷害罪に問われないのは、業務として法律で許されているからです。
従って、最初に述べた様々な犯罪もどきは、以下のようになります。
「このコップに、おしっこを入れてください」
「すみません。さっき出したので、無理だと思います」
「そうですか。仕方ないですね。次回にしましょう」
・・・・ しっこ猶予
ジャンジャン