どうしてもスイッチが入らない時は | 思考の散歩道

思考の散歩道

毎日いろいろなことを考えています。そんな思考の散歩で感じたことを書いていきます。

まずは8日に訪れた皇大神宮別宮の月讀宮の写真から。ここは豊受大神宮と皇大神宮の間にあって観光バスは駐車スペースも無いので素通りしてしまう場所にあります。写真の鳥居をくぐると静寂な世界です。長い坂道を登っていくと更に静かでピーーンと張ったよい気が溢れていました。



月讀宮1


月讀宮2


月讀宮3

伊勢神宮に訪れた際には是非お立ち寄りください。


本題です。



自分が病気で苦しんでいる時に本当に苦しくて辛くて藁にもすがる思いでいろいろなものにすがりました・・・・とても弱い私です。


スピリチュアルな人に聞くと「それはあなたが病気を愛しているから」なんて今聞いたら張ったおしてやりたいようなことを抜かす輩が多くて、でも「そうなんだ、自分はこの病気を愛しているんだ」と自分を責めまくりました。その結果・・・・自殺寸前の所まで行きました。・・・・今でもこんな無責任でいい加減なことを言っているヤツはいるのでしょうかね。


成長お助けビジネス(コーチ、カウンセラーなど)の人たちは対処しきれずにお手上げ状態。考えてみれば人は自分が体験した苦しみしか理解は出来ないもの、どん底に落ちている人間の気持ちなんて分るはずもない。


これも自分が体験して分ったこと。本当に理解している人は何も言えなくなってしまうものだと。


1998年に前年までは24391人だった自殺者が32000人に跳ね上がり以後自殺者数はずっと30000人を割らない状態がつづいている。原因は1997年に消費税が3%から5%に増税されたこともあるけれど、私はもうひとつ大きな原因があると考えている。


バブルがはじけて、どん底感がピークを迎えたのが1995年から1997年あたり。そのあたりから急激に増加したビジネスが「成長お助けビジネス」や「自己啓発&成功哲学」だ。


「強く願えば必ず夢は叶う」「思考は現実化する」「モチベーションを上げろ」「本気で生きろ」「あなたには無限の可能性がある」「成功しないのはあなたが心の底から幸せになりたくないから」などなど。


これらの言葉が氾濫し始めたのはこのあたりからだ。その時期に自分は病気でもう精神的に生きるか死ぬかの状態だったので、このような言葉を聞くたびに自分は普通の人間ではないと、生きる価値が無いと思うようになっていった。


必死で持ちこたえている人間に「願えば必ず夢は叶う」「本気で生きろ」と平気で抜かす輩がいた。・・・今も多分大勢いる。


おそらく今の日本は「必ず人生は輝かなければならない」みたいな空気が蔓延しているせいで重くなっている気がしてならない。


「モチベーションを上げましょう」「目標を持ちましょう」「本気でやれば何でも出来る」どれも本当のことの一部でしかないのにそれが全てのように語られる。


「本気でやる」・・・・いつも本気で生きている人がどこにいるの?


好きな仕事を本気でやれば必ず成功する。・・・だって本気にならないんだからどうしたらいいの?


仕事に本気になるって四六時中仕事のことばかり考えていても苦にならない状態です。それは好きな異性を本気で好きになったときと同じ状態。


こんな状態は突然人を好きになるのと同じように衝動にも似た強い思いが無ければなることは出来ません。


そのような体験があったからこそ昨日の記事に書いた腹の底から湧き上がる思いが無い人はそれでいい。そうだったら今目の前にいる人を笑顔にすることを考えて生きればそれで十分だと心の底から私は理解したのです。


べつに本気スイッチ入らなくたっていいじゃない。無理して入れようとするから苦しくなる。多くの人たちがスイッチを入れろと言うからなんて言葉は信じなくていい。