感情と知恵 その3 | 思考の散歩道

思考の散歩道

毎日いろいろなことを考えています。そんな思考の散歩で感じたことを書いていきます。

先ほど相続税の申告書がすべて完成しました。

毎回思うんだけど、相続税の申告をやると相続人にもそして我々にも必ずドラマがあります。


というわけでこの時間の日記の更新になりました。


感情のコントロールの修行について。


自分の力ではどうすることも出来ないことに耐え続けなければならない。


僕は29歳の時にアレルギー疾患が制御不能になり身体中が赤黒く炎症してそこから体液が滲み出してもう見るも無残な外見になりました。

身体中が炎症しているため平熱は37.2度でした。


この状態で14年・・・・・もがき苦しみでもどうすることも出来ずにただ耐えていました。


そんな状態の時に人はどういった感情と向き合うのか、これは僕が体験したことです。


まず、現実があまりにも辛いため現実から逃げようとしました。


でも、現実から逃げると恐ろしい思考が自分に襲い掛かってきます。


まず、今から逃げたい・・・


未来に思考が走ります。


未来に思考が走り出すと、不安そして将来の自分に対する恐れ、そして絶望、最後に怒りの感情がこみ上げてきます。以前日記に書いた腹の底から湧き上がる怒りです。

こうなると怒りは自分に向けられ自殺を考えるようになります。・・・・僕の場合は未遂に終わりましたけど。


次に過去に思考が走ります。


過去に思考が走ると、もうあの頃には戻れない、何で自分がこんな目に遭うんだ、他にもっと悪いことをしているやつはいるのにと考えるようになります。


もうあの頃には戻れない・・・・不安そして恐れ、最後に怒りの感情が腹の底から湧きあがってきます。この場合は他虐的になります。

とにかく目の前で幸せそうにしている人を見ると殺してやりたくなりました。チョット刺激があれば通り魔殺人犯になっていましたが運よく踏みとどまれました。


不安から恐れそして怒り


まるでスターウォーズのフォースのダークサイドに落ちる感じですね。


未来に思考を走らせれば自虐的に過去に思考を走らせれば他虐的になる。一日のうちに何度も過去と未来を行ったり来たりします。

もうへとへとになります。


そして、そんな自分が恐くなります。


だから僕はある時から自分の思考を過去にも未来にも走らせないように努力し始めました。

そのためには今に思考を集中しなければなりません。


身体中の不快感、周囲の視線に意識を集中する。ものすごい忍耐が必要でした。


次に「苦しいから死にたい」とか「辛いから死にたい」とか「悲しいからもう人生終わりにしたい」とか今に集中しても思考は走り出します。


だから、ある時からこうしました。


苦  辛  悲 


これで止めてしまう。


苦しい・・・・で終わり


辛い・・・・で終わり


悲しい・・・・で終わり



こんな事を10年もやってました。

結果感情を人よりはコントロールできるようになった気がします。


あくまでも少しだけコントロールできるようになっただけです。


後で知ったことですが、このやり方は禅の言葉で、『二念を継がない』というそうです。


二念を継がないとは・・・


これは、「目の前で起こったことを、ありのままに捉える」という意味で、一念(最初に湧いてきた思考)』のあとに『二念(自分の主観的な意見や解釈)』をつけない、という内容です。


29歳から43歳という人生の中で幸せの土台を作る大切な時期をこんなことに費やしてきたことにまだ心のどこかで後悔しています。


もしかしたら大切な人生をドブに捨てたんじゃないかと。


そしてこの体験がこれからいったいなんの役に立つかも分からない。


まだまだな私です。


愚痴じゃないけれどこれだけの長い期間あれだけもがき苦しんでたったこれだけの学びとは・・・なかなか成長は出来ませんねこの世の中。