先週ぼっちざろっくを見たので感想を書きます。ブログとか書くのは初めてなんで大分拙い所はあると思うので読まない方がいいです。あとアニメの説明はしないです。面倒なので。既に視聴した人に共感してもらえればいいなーって感じです。
率直な感想としてはとても面白かったです。アニメなんて普段見ないのでアニメ作品の中でどれだけ面白いのかとかは分かりませんが、アニメにあまり興味がない僕でも十二分に楽しむことが出来る位面白いです。どういった部分が面白いと感じたと言いますと、色々な要素が複合してのものでしたので、一つずつ嚙み砕いて説明していきますね。
1、主人公のキャラクター性
主人公は結構根っからのネガティブな性格で、あまり見かけないキャラなので新鮮な気持ちになりますよね。そして僕自身もコミュ障、内向的な感じなのでなんか共感できる場面が多いんですよね。店に入るだけなのに緊張して躊躇するところとか、他人に話しかける勇気はないけれど話したいから振る舞いでアピールして誘われ待ちする所とか…俗に言う『陰キャ』って概念の解像度が高くて感情移入できるんですよ。前に数少ない友人に勧められて『響け!ユーフォニアム』って吹奏楽部がテーマのアニメを見たんですが、あまり感情移入できなくて第一話でリタイアしてしまったんです。主人公の性格がかなり純粋でポジティブな感じで感情移入出来なかった。主人公に感情移入出来るかどうかって結構重要ですね。なにせ主人公は物語の中で最もスポットライトが当たるんですから。
2、作画
綺麗ですよね。ただ綺麗というだけでなく、創意工夫が感じられるんですよね。キャラクターは結構淡泊な感じで書かれていますが、作画の枚数が多いみたいで動きが滑らかになっていてキャラクターが生き生きと動きます。それも相まって感情移入しやすくなっているかも知れませんね。そして背景。これが結構書き込まれていて臨場感があります。ぼっちざろっくは現実の世界をそのまま舞台にしているのでリアリティを感じやすいかも知れませんが、僕は田舎生まれ田舎育ちの筋金入りのいなかっぺ、あまり都会の雰囲気がつかめないんですよね。そんな僕が結構な臨場感を味わえたのでかなりよさげです。
でも一番感心するのは背景の作画とキャラクターの作画の組み合わせですね。臨場感を感じさせる背景と淡泊な感じで描くキャラクターの雰囲気が妙にマッチしています。ぼっちざろっくを見た後に名残惜しくて雰囲気が類似した作品ないかなーって探して『ゆるキャン△』を見たんですけど、背景がぼっちざろっくと比べて寂しいと感じ、中々物語に集中出来ませんでした。ぼっちざろっくを視聴しているときはかなり集中して見れていたのですが、それは背景があってこそのものだったのだと気付きましたね。そして組み合わせのもう一つ、キャラクターの作画に関してですが、大分前に『ヴァイオレットエヴァーガーデン』を見たことを思い出しましてね。あのアニメ、キャラクターを物凄く細かく描いていてとても綺麗なんですが、あまりに細かく描かれて過ぎてて目が疲れてしまったんです。ですがぼっちざろっくは淡泊に描いているので疲れを感じさせませんでした。映像作品はキャラクターの方に視点を当てるのが普通なので、そこを逆手に取ったのかもしれませんね。
まとめると、背景を書き込むことで没入感を出し、視点がいくキャラクターは淡泊に描くことで疲れさせない…とても良い塩梅が取れていると思います。これは人気になると思いますよ。
3、様々なキャラクターの存在
一人一人個性的ですよね。キャラクターの個性がばらけていることはアニメを見てて楽しくなる大きな要素だとは思いますが、アニメによっちゃこのキャラは常にこの性格!って感じで性格を一辺倒にされてることを時々見るんですよね。そういうのって感情移入出来ないですし、展開が見え透いてつまらないです。ですがぼっちざろっくはその現象を上手く回避しているような印象がありますね。要するにキャラに多面性があるってことです。ここからはキャラ一人一人について個別で感想を書いていきたいと思います。
〈後藤ひとり〉
主人公のひとりについては先程ある程度思ったこと書きましたが折角なんでまた書きます。割と結構可哀想なキャラクターだと思います。根っからの陰キャ体質でギターをしてなきゃ悲惨な人生を歩んでいたことでしょう。青春コンプみたいなことで時折発作を起こして周りに相当迷惑を掛けている様子が散見され、それが原因で嫌いになる人もいるみたいですが個人的には憎めないんですよね。理由としては両親のせいでこうなってしまった節があると思うからです。ひとりの両親は割と物語に出てくるので人物像はなんとなく掴めるんです。見れば分かりますがひとりと積極的に関わる描写がなく、放任主義的な感じ且つ甘々です。思春期だから気遣って距離を置いてるかもしれないですが、兎に角甘さが感じられるんです。虹夏の姉の星歌が、ひとりの姉だったらあんなに悲惨な陰キャ体質になっていないと思います。教育者としては後藤夫婦<星歌だと思います。もっと人との関わり方を教えてあげなかったのかと…。だから僕はひとりを憎めないんですよね。まあ、ひとりがバンドでも人間性でも成長していくのが物語の主旨だと思うので仕方ない設定なのかも知れませんね。そういえば、もうひとりに友達は出来ないと嘆いている描写もあったような気がしますね…やはり両親はあんまり好きじゃないな。因みに僕が陰キャなのは親のせいではないです。
〈伊地知虹夏〉
個性的なメンバーで構成されている結束バンドのまとめ役。ストーリー上でもこの子がいなきゃ…って感じで欠かせないキャラとなっております。周りが個性的でツッコミ役になることがほとんどなので、一見霞んでいる様に見えるのですが、もう一人の主人公と言っていい位に背負っているものがあります。自分のために夢を諦めてしまった姉に対して恩返しがしたいという思いは応援したくなりますね。性格は基本ポジティブですが過剰なものではなくインドア派な面もあり、ひとりや山田との心理的な乖離もないですね…このキャラは精神的には大分成熟している気がするので、ひねくれものの僕にとってはあんまり語るところはないです。
〈山田リョウ〉
あんまり好きキャラではないです。金銭的なトラブルを頻繫に起こしているので普通に引きます。またノルマ云々の件もある世界なので尚更ですね。また、周りにどこか憎めないキャラとして扱われているのも好きではない。金銭的トラブルは起こすのに世渡り上手…思わず妬んでしまいます(笑)。ですがネットを見てみると妙に人気があるんですよね。おそらくボーイッシュな所がウケているのでしょう。そういう人ってホストに貢いでしまわないか心配になります。現実世界では金は人生の生命線です。気を付けて。
〈嘉多郁世〉
うーん、一番苦手なキャラクターです。普段は特段癪に障るところはないですが、肝心な場面で虚言癖を発揮するんですよね。冒頭のギターが出来ると偽ってバンドにはいり、挙句怖くなって本番直前に逃げ出したり、ひとりが文化祭のステージに出ないと決めたことを知っていたのに話し合いもせず申込書を提出したり…独りよがりな判断で周りに迷惑をかける所が好きではないです。それを除けば素直に愛することができるキャラクターです。社交的で明るく、行動力もありインドア派の空気にも多少は合わせることが出来る性格…書いてると益々勿体ないですね(笑)。バンド間の親睦が深まっていけばトラブルは起こさない…だろう。
〈伊地知星歌〉
先程述べましたが、教育者としていいと思います。仕事とプライベートの区別をハッキリとつけて妹に対して仕事やバンドの厳しさを背中で語っている様な感じがします。厳しい評価をして、向上心を焚き付けることも行っているのでいい指南役。結束バンドの4人以外のキャラクターで印象に残ったのはこの位だったので書きました。ピアスの人や飲んだくれは今後活躍を期待しときます。
以上が僕が思うぼっちざろっくの面白いところだと感じました。作り手もかなりこだわりを持って作ったと思うので他にも様々な要素があると思います。
作中で流れている曲はyoutube等の動画サイトに公式がアップロードしていたと思うのでそちらも是非聴いてみてください。アニメでは主人公が作詞した設定になっているので、主人公目線に立ってみると結構楽しめます。
調べてみると原作は4コマ漫画らしいですね。アニメの内容は原作を骨組みにして肉付けしまくって出来たみたいです。来年に2期が始まるみたいですが監督が代わってないか不安ですね。ストーリーもかなり楽しめましたので。
漫画は今のところ8巻まで出ているみたいで、アニメでは2巻の半ば辺りまでの話だそうです。アニメ1期あたり漫画1.5巻分だとすると、全てアニメ化するのはかなりの年月がかかりそう。まあ、長く作品が楽しめるということでポジティブに考えましょう。
かなり長々と感想を書いたので全て読んだ人はいないと思いますが一応ありがとうといっておきますね。こんなクソ長文章は僕自身懲り懲りですので暫くはやめようと思います。