全国指名手配24時 -ブログ大捜査線--水嶋ヒロと市橋、そっくり?  決め手は「豚の照り焼き弁当」―。英国籍の英会話講師、リンゼイ・アン・ホーカーさんの死体遺棄容疑で逮捕された市橋達也容疑者(30)が24日昼、逮捕15日目にして初めて食事に手をつけた。関係者によると、この日のメニューは「豚の照り焼き弁当」。やっと食事は取ったものの、2週間以上にわたる断食で衰弱しており、千葉県警と千葉地検は、市橋容疑者を行徳署から医務官が常駐する千葉刑務所内の拘置施設へ移送した。

 14日間、水とお茶しか飲まなかった市橋容疑者がこの日の昼、ついに箸(はし)を手に取り、弁当を黙々とかき込んだ。メーンディッシュは、大きな豚の照り焼き。副菜にはキャベツの千切りと切り干し大根、漬物、赤大根の酢のものが添えられた。栄養価は約800キロカロリー。断食明けのため、行徳署ではおかゆを出す準備もしていたが、市橋容疑者が食べたのは普通のご飯だったという。

 行徳署に弁当を提供していた業者の女性は、ホッとしたような声で打ち明けた。「署長さんが大変気遣っていらっしゃいました。私たちも食べてもらうためにいろいろ工夫をしていたんです。ご飯を、うどんやおいなりさんに変えたり、お蕎麦(そば)を添えてみたり。五目ずしに変えてあげたこともありました。やっと食べてくれたと聞いて今日はうれしかったですね」

 断食中も栄養剤の投与などは受けてはいたものの、やはり体の衰弱は進んでいたようだ。行徳署捜査本部によるとこの日午後3時前、健康上の理由から医師と看護師が常駐する千葉刑務所内の拘置施設に移送。市橋容疑者は歩いて、護送車に乗り込んだという。

 留置場から法務省管轄の拘置所へ移されたことで、市橋容疑者への監視態勢はいっそう厳しくなる。未決拘禁者を収容する施設だが、受刑者を収容する刑務所と変わらぬ環境となる場合がほとんどで、食事もいよいよ施設内で調理される“臭いメシ(硬い麦飯)”に変わる場合が多く、豚照り焼き弁当は市橋容疑者にとっての最後の“ごちそう”となった可能性が高い。

 警察OBのジャーナリスト、黒木昭雄氏(51)は「補充捜査は今までの担当者が継続して拘置所に来て行うようになるので取り調べは変わらないでしょう。拘置所ごとに習慣は違うので一概に言えませんが、食事は施設内の給食になるかも。拘束については警察以上にプロですから規律は厳しくなる。普通の被疑者は留置場から移送されれば嫌がります。市橋容疑者の場合は、24時間対面監視(鉄格子越しに常時監視者が配置されていること)が続くでしょう」と解説する。

 市橋容疑者の断食の理由には、医療施設へ移送されることで逃亡のチャンスを狙っているとの指摘もあったが、結果的には、逆に厳しい環境に置かれることになった。

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