梅まつりの会場まで来たが、
駐車場が見つからず、オロオロするMさん。

「あ、あれ、ここも満車だ。」
MさんはUターンしようとするが、
後続車が来て、進むしかなかった。

ほらね、車って便利だけど駐車できないと
ただの大きな荷物。

警備員に促されまま進んだが、
この先は一方通行。
さすがにUターンしないと…と
別の小さな駐車場に入ると、
なんと、1台の車が出たのだ!

「やった、空いた!」
Mさんは子供のように喜んでいる。
「良かったね。私がキレる前に見つかって。」
と、私が言うと
「…ハイ、ヨカッタ…デス」
Mさんは、オドオドしながら答えていた(笑)





会場まで歩いて、中へ入ると
たくさんの梅の木が花を咲かせていた。

高台から見下ろす景色も、
青空と梅を見上げる景色も、
慌ただしい日常を忘れさせてくれた。

少し疲れたので私達は
ベンチに座り、芝生で遊ぶ小さな子供や
寄り添う老夫婦などを眺めていた。

色んな家族の在り方があるものだ。
幸せかどうかは分からないが…
みんな笑顔だ。


「ありがとう、Mさん。誘ってくれて。」
私は何も考えず、そのままの思いを口にした。
「良かった。少しは気分が晴れたかな?」
Mさんは、このところ仕事が忙しい私を
気にしてくれていた。
「そうね、リフレッシュできたかも。」
「良かった。またどこか行こう。」


……また?
だから、出かけるのも疲れるんだって。
そんなに若くないのだから(笑)