帰省2日目。

今日は女子会予定。
お店に行くのもいいけど、どうせ混んでるし、
子供達も長居は嫌がるので、
家パーティーにすることになった。


Uちゃんが餃子を作り始めた。
「え?餃子作れるの!?」
私が驚きながら言うと
「一応、主婦だよ〜!」
と、苦笑いしながらUちゃんが答えた。
「成長したね…(涙)」
冗談で泣いてるフリする私(笑)

それから2人で、せっせと餃子を包んだ。
他にもサラダやお寿司など用意した。


ピンポーン。

友達が参加。
「煮物作ってきたよ〜。
 子供達にはアイスね!」
「わーい♪」
子供達の喜ぶ顔が可愛い。


揃ったところで、カンパーイ!


当然ながら、Mさんの話になる。
「あれからどうした?」
「うん…結局、お金に関しては
 お小遣いを渡してると思って、
 借金を家計から払ってるよ。
 バイト分を自分の小遣いにさせて。」
私がそう話すと
「うん、それがいいよ。
 バイト代がお小遣いだしね!」
「それでまた借金したらバカだわ(笑)」
と、みんなが声を揃えて言った。

「あとは、女の方だね。それはもうない?」
Uちゃんが聞いて来た。
「どうなんだろう。
 とにかく平気で騙す人だから、
 何が真実で、何が嘘なのか分からない…」
私は呆れながら答え、
更に、Mさんの多面性について話した。
「バレる前の不倫の時は、女に惚れ込んでて
 分かりやすい夫婦破綻だったけど、
 バレた後は、夫婦再構築を演じて
 水面下ではまだ女と繋がってて、
 すっかり騙されてたしね。
 で、今は頑張って尽くしてるけど、
 今のMさんが私には分からない。
 出会った頃のMさんなのか、
 また仮面を被っているのか、
 それとも新しいMさんなのか……」

少し空気が重くなってしまった。

「自分の旦那が、謎だと嫌だよね。」
誰かが言った。
みんな、小さく頷いていた。
「早く死んでくれないかなぁ(笑)」
私は冗談を言ってみたりした。

「確かに…居なくて困る事ってある?」
Uちゃんが笑いながら言った。
「経済的な面だよね(笑)」
みんな、笑いながらそう言った。

本当はみんな旦那様を愛してるし、
必要なはず。
私に気を使ってるんだろうな。


楽しい女子会は深夜まで続いた。




翌日。
今日はもう帰る日だ。
最後に両親とお墓参りを済ませた。

父は最期を心配しているのか、
エンディングを話して来た。

両親には迷惑ばかりかけてきたから
最後は私が側にいたい。


「定年したら必ずここへ(地元)帰るから、
 それまで長生きして!」
帰り間際、私は両親にそう言った。
「心配するな。
 最後にホームとかに行ってもいいし、
 Aちゃんのところに行ってもいいかな。」
父は笑いながら言った。
「Mさんによろしくね。」
母が笑顔で見送りながら言ってくれた。


あれだけMさんに対して怒っていたけど
今は“よろしくね”なんて言う。


誰もが、未来があるのだと思っていた。
男女の愛はなくても、家族であると。