あれから変わらない日常を過ごしている。

「C君、早く起きなさい!」
と、私は息子を起こし、
「Aちゃん、朝ごはん出来てるよ!」
と、Mさんが朝食を作る。
「やばい、遅刻するっ!?」
と、C君の慌てぶり(笑)

3人がパタパタと走る。

まるでドラマのワンシーンみたいな、
漫画のような朝の風景だ。

何もなかったかのような、
幸せを絵に描いたような、
そんな風景…

でも、実際には、切り裂かられた絵だ。
セロハンテープで上手く貼り付けて、
見た目は切れてるなんて分からない、
そんな家族の絵。





学校に向かう息子を見送り、
少し時間のある私はコーヒーを飲みながら
朝のニュースを見ていた。

『もうすぐ七夕ですね〜。
 天の川は見れるでしょうかね!』
テレビの中のお姉さんが言った。


あ、七夕か。

つまり…結婚記念日…


そう言えば、昨年決めたルールがあった。
契約結婚で、結婚記念日が更新日だと。

今回の騒動で、すっかり忘れていた。


これって、どうなるんだ??


息子に上手く収められた今回の騒動。

いつの間にか、逞しくなり、
自分の意見を言えるようにもなり、
私の腕の中にいた我が子が
今ではわたしを見下ろす身長になり、
言葉では言い表せない想いだ。


そうか、七夕かぁ。

七夕の星空に願いを込めるなら…

『Mさんが早く逝ってくれますように…』
かな(笑)

私はコーヒーを飲みながら
そんな悪事を想像してニヤついていた(笑)


「何、笑ってるの?ニュースが面白い?」
スーツに着替えてきたMさんが
リビングへとやってきて、
私の薄ら笑を見て突っ込んできた。

いや、貴方の死を想像してました!
なんて言えない(笑)

「あー、このアナウンサーが
 噛みまくってたよ(笑)」
私はすっとボケてみたりした。
「そうだ!今週の金曜日って休める?」
と、Mさんが話を切り替えて聞いてきた。
「金曜日?あー、うん。何で?」
「じゃあ、休んでね。」
そう言うと、Mさんは出勤したのだ。


質問に答えろやっ。