幸せの銭湯通いも終わり、
いよいよ給湯器の取付日が来た。

でもこの日はあいにくの天気で、
朝から雪だった。


天気悪いけど、取付できるのかな?
そんな心配をしたが、そこはプロだ。
しっかりとやってくれた。


Mさんは夜勤明けで、
こたつでウトウトしながら
「Aちゃん、使い方聞いててね」
と言ってきた。

若いお兄さんが給湯器の説明をしてくれた。
パネルの温度表示など、数字が大きくて
老眼の始まった私には嬉しい(笑)

ふむふむ。
今度の給湯器はガスの使用量が分かるらしい。
いいね〰!


「何かご質問はありませんか?」
と言われ、私は笑顔で聞いてみた。

「お風呂ができました!の音楽は何ですか?」

何の曲だろう♡とワクワクしていたのだ。

でも、お兄さんは…
「・・・えーっと…」
目が泳いで、困っている。


あれ?意外と知らないのか?
ガス屋さんなのに?
『♫お風呂ができました♫』
メーカーによってメロディー違うのに…


「Aちゃん、夜の楽しみにしよう(笑)
 お湯はりした時に聞こう。」

Mさんが起きて、
笑いながら、お兄さんを助けた。

「あ、うん…」
と、言いながらMさんとお兄さんを見ると
『どうもすいません、変な質問しちゃって』
『あ、いえいえ!』
みたいな会話をヒソヒソしていた。

え〜!
私が変なんですか??

ま、いいか。
無事に今日から家でお風呂に入れる!
洗い物もお湯でできる♡

「ありがとうございました!」
玄関先でガス屋さんを見送った。






そのすぐ後に、学校からC君が帰ってきた。
「ただいま〜」
普段は鍵っ子だから、
帰って来た時に親がいるのが嬉しいのか
照れくさそうにC君が言った。
「あれ〜?パパもママもいたんだ!」

可愛い。

「お帰り!手を洗いなー」
と言って、お湯を出してあげると
「うおー!お湯だー!」
C君も大興奮(笑)


たかが給湯器、されど給湯器。


「もう、お風呂入っていい!?」
C君が嬉しそうに聞いてきた。
「え?早くない?…ま、いいか。
 じゃあ、お湯はりしよう!」

待つこと、15分。

♫〰お風呂ができました♫


「あー、この曲かー!」
Mさんが得意気に言っているが、
タイトルを言わない(笑)
「四季じゃない?」
私がそう言うと、
「そうそう!四季だ!」
と、これまた得意気。

いるいる、こんなオッサン(笑)
多分、タイトルなんて分かってない。


ようやく、お湯が出た我が家だった。