参観日が終わり、
Mさんの図々しい手を払いのけ、
私は急いで帰宅した。

しばらくすると、C君が帰宅した。
「ママー!どうだった?僕の発表!」

こんな無邪気な所は子供らしい。
「かっこよかったよー!」

息子はご満悦。

夜までは楽しい2人の時間。
宿題をしたり、
ちょっとだけゲームしたり。
マリオでいいところまで来たのに、
クッパにやられて大騒ぎ(笑)

楽しい。


さぁ、そろそろ寝ようか。

「ちょっと待って!」
C君が玄関へ走って行った。
何をしに行ったのか、気にもせず
私は子供を寝かしつけた。

一緒にウトウトと私も寝てしまった。


ガシャンッ!

玄関で音がした。
Mさん?

それにしても、静かだ。
いつもなら、Mさんが帰宅すると
1階のリビングから
ガタガタ音がするのに…

リビングに降りてみた。
居ない。
玄関を見に行ってみた。
靴もない。


あ…これか。
玄関の鍵は開けられものの
ドアガードがしてあったのだ。


さっきのガシャンは
このドアガードが引っかかった音だった。


私が無意識にかけてしまったのか…
C君がかけたのか…
どちらにせよ、
Mさんを閉め出した形は良くない。
私は急いでMさんにLINEをした。
『ドアガードがかかってました。
 今、外しました。』



しばらくしてMさんが帰って来た。

「私がかけたのか、
 C君がかけたのか分からない。
 でもわざとじゃ無いから。」
それだけはMさんに伝えた。


Mさんは何も言わなかった。
本人としては閉め出されたと
思ったに違いない。
別にそれでもいい。
否定はしない。
内心、閉め出したい気持ちはあったから。



Mさんは食事を済ませ、風呂に入った。
私はそっと家を出て、
Mさんの車に取り付けた。


昼間、宅急便で届いた、GPSを…