他県に居る頃
友達の家で朝まで飲み明かした
明け方の帰り道
ちょっと悪そうなカッコをして地元よりは
都会の駅前を歩いていたら
知らないおじいさんに
道を聞かれて裏路地に誘導され
ついて行ったら
後のズボンのポケットから
右手が包帯でぐるぐる巻かれた
大きな包丁を胸に突きつけられ
ちょっと言えない事件のことを聞かれた。
僕は県外からきたどこどこの学生です。
と正直に答えたら
おじいさんは左手で写真を
チラチラ見て
兄ちゃんごめんな。
下っ端が間違えたわ〜
と言い
警戒解けって
路地の入り口に立っていたオジサン
に
指示した。
今まで
駅前を何気なく歩いていた
通勤の
サラリーマン風の男性やOLさんぽい女性達
総勢20名弱
が
颯爽と整列して黒塗りの高級外車
に
乗って
何事もなかったように
去っていった。
最後におじいさんは
兄ちゃん
気いつけてな〜っと
言い
右手でバイバイっぽくアレを振って
なんかすごい運転手付きの高級車に乗って
去って行った。
おお〜ホンモノさん
顔、間違えないでマジ、チビるから
怖いと言うよりそう言う事も
あるんだな〜ってのが
正直な感想。
明くる日
どこぞの先輩から
頂いたツルとカメの
ツヤツヤすべすべキラキラ
シャツを朝イチ燃えるゴミで捨て。
ワニのマークの服を買いに隣町まで
自転車で走った。
生きてるって
素晴らしいよね!