観ててなんだか「タクシードライバー」っぽいなぁ
と思ったら、
「タクシードライバー」の脚本を書いたポール・シュレイダーが
監督・脚本だったのね。
そして、
一昨年の「ドッグ・イート・ドッグ」もまた彼の監督・脚本で、
観たのを後悔するくらい酷かったのを思い出したのが、
観る前じゃなくてよかった。
とはいえ、
観なきゃ後悔するってほどでもないけれど。
もともと病んでる牧師が
病んでる青年(マイケル
ーー大天使ミカエルは、ヨハネの黙示録にも登場する)と出会い、
その影響もあってさらに病み、
自分を追い込み、ドツボにはまっていく。
地球環境、神、
前のめりになって考えれば考えるほど
「常軌」を逸してゆく。
だが「常軌」の王道を行く実業家の
いかにも人生の勝利者然とした言動には、
観ているこちらも、
こんな奴は殺してしまえ、
と歯ぎしり。
かようにしてトラー牧師(イーサン・ホーク)は、
「タクシードライバー」のトラヴィスと重なって、
終末へ向かって突き進んでゆき、
最後は……
聖母マリアに救われた、
ってことだよね、あれは。