幸神社の前を通りかかったら、短い参道の入り口にある小さな鳥居の下あたりに女の子がしゃがみ込んでいて、真剣な眼差しで死んだ蝉を眺めていました。

アブラゼミは仰向けになっていました。

むっちりした手脚の女の子は、2、3歳くらいかな。帽子が飛ばないように首にゴムをかけ、折り曲げた膝の横で両手をグウにしていました。

背の高い女性が、静かに女の子を見守っていました。

今日が涼しい日で良かったな、などと思いながらそこを通り過ぎました。