成海神社の敷地内には巨大なさざれ石がある。令和2年にJ-ARTという会社が岐阜県根尾村から採掘されたものを奉納したそうだ。

さざれ石とは、小さな石のカケラが長い年月をかけ、炭酸カルシウム等により大きな石の塊へ変化したものであり、団結の象徴として国歌の歌詞にも登場する。名前こそ有名だが、実物を見た者は少ないだろう。

子供の頃は国歌を斉唱する機会も多く、当時はイワオの正体は何者かと疑問であったが、それが大きな岩を表す巌(いわお)と知ったのは後のことだ。

ちなみに、国歌の選定に深く関わったとされる薩摩藩士の大山弥助は、後に巌(いわお)と改名し陸軍司令官として日露戦争を勝利へ導いた。名実ともにイワオとなったのは後にも先にもただ一人であろう。