くれなゐの紅
薬指でなぞる
伊達襟にもひといろ
くれなゐの衣に
絹色の薔薇
今まさに咲かむと
ほのかにたちこめる
髪は結衣あげて
かすみ草で囲む
そして一輪の
くれなゐの花

二十歳の思い出
若かりし色