四半期レビューが落ち着いた今くらいの時期から、会社法の監査計画の策定が本格化します。監査計画では実に多くの項目が検討されます。監査契約を締結してもよい会社なのか、社員のローテーションが適切か、監査従事者の能力やクライアントの業界に関する知識は十分か、企業の経営環境の把握等、枚挙にいとまがありません。また、監査論でも学習していると思いますが、監査上の重要性の予備的評価を行います。基本的には税前利益を基礎としますが、前期の大幅な赤字から回復し、利益も損失も出ないような場合もあります。こんなときは、委員会報告書にも記載がある通り、売上や資産の額等を基礎とします。しかしながら、一般的な投資家は利益に関心があるため、利益以外を重要性の基礎とするにはそれなりの理由が必要となります。この理由付けがけっこう大変なんです。景気がよくなればいいなーと思います。